"認知症"誤解と偏見① | 神経質逍遥(神経質礼賛ブログ)

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まずは、昨日の答えから行きましょう。

最も認知症になりやすい人は、どんな人ですか?

と言う質問を講師にぶつけてみました。気になる正解は・・・

 

自分は認知症にはならない!

・・・と、思っている人が、最も要注意なんだそうな。

 

さて、昨日の話しもそうですが、認知症には数々の誤解と偏見が渦巻いています。そのすべてを網羅することは出来ませんが、いくつかをかいつまんでお話したいと思います。

まずはこれ。

 

○認知症は治らない病気である。

これは半分合っていて、半分間違っていると言えます。どういうことかと言うと、認知症と診断されれば、それが誤診で無い限り、元に戻ることはありません。(一部血管性のものは例外あり)そういう意味では、治らない病気です。

しかし、症状の進行はずいぶん遅らせることが可能になりました。

 

それは『ドネペジル』と呼ばれる認知症の薬が登場したことによる効果が大きいと思われます。下の図を見てください。何もしない群と、ドネペジルを相応な時期に投与した群を比べてみると、明らかに差が見られます。認知症の進行を遅らせることが可能になったのです。

 

 

・・・ただ遅らせるだけだろ?  いずれまた進行するのだから、単なる気休め程度の効果なんだろう?  と、反論される方も居ます。

そういう方に質問です。

あなたは150才くらいまで生きるおつもりですか? と。

 

認知症発症が仮に80才として、そこから薬を投与すれば、約10~20年、進行を遅らせることが出来ます。さらにこれに併用してさまざまな補助療法を加えれば、30年以上は軽度のまま推移させることが可能です。ざっくり言えば、30年は悪くならないと言うことなんです。

この当たりで"お迎え"が来れば、どうですか? 実質的には治ったことになりませんか?

冒頭で半分合っていて・・と言ったのはこういう意味です。

 

次回は、後いくつかの誤解を検証します。