数年前に会社をリタイアしたとある先輩は、今年も奥さんを連れて"避暑地"に出かけるそうだ。もともとアウトドアが大好きだった先輩、奥さんも山で知り合った仲間だと言う。
避暑地と言っても、軽井沢とか、那須高原と言った有名どころではない。もちろん別荘なんぞ持ってはいない。
彼の住まいは県北の、割合山よりの一帯だ。"避暑地"と言うのは、家から車で15分程度のところに有る、渓谷の事を言っているらしい。
暑さが続くような日、朝にお弁当を作り、おやつや飲み物、携帯ラジオ、テーブルセット、愛読書、ナンプレなどを車に積み込み、件の渓谷の有る山に出かける。
渓谷沿いに有る、ダケカンバの木陰が、彼らの"避暑地"である。
渓谷を流れるマイナスイオンをたっぷり含んだ清冽な流れと、心地よい涼風に吹かれながら、なんとも心地よい時間をすごすらしい。
おなかがすいたらおやつをつまみ、ラジオを聴きながら、本を読んだり、本に飽きたらナンプレをやったり、川に入って魚と戯れたり、ちょっと疲れて眠くなったらサマーベッドで仮眠する。
誰に気兼ねすることも無く、お金もさほど掛からず、夫婦そろって満足できる時間を共有しているそうだ。
真にうらやましい限りである。
さて、話は急に変わる。
当ブログも、夏休み特別企画として、有る特集を予定している。
それは、日本と同じ蒙古民族の一員であり、2005年度の世界国勢調査の折に、国民の97パーセントが『自分は幸せである』と解答した国があった。
もうお分かりだろう。『ブータン』と言う国である。
明日からほぼ一ヶ月の予定で、ブータンの人々の『幸せを感じるヒント』と言うべきものを特集して行こうと思っている。
振り返ってわが国はどうなのだろうか。これほど物質的に恵まれた国は無いと思うのだが、それが幸せ感につながっていないのは何故なのだろうか。
いまこそ謙虚に学ぶときではないだろうか。