お正月のお屠蘇は

小さい頃から毎年いただいていたが

高校生の頃

両親が年始周りに行った留守番中

妹と差しつ差されつで空にした

 

帰宅した親に

叱られはしなかったが笑われた

妹は小学生の頃から

たまにビールのお裾分けをもらっていたが

私は大人になっても苦手だったから

ちゃんと飲んだのは

この時のお屠蘇が初体験だった

 

大学時代は、親がいない夜に

料理用の赤ワインや梅酒に始まり

焼酎をロックで

ちびちびやるようになった

 

卒業する頃だったか

母とその知人に連れられての料亭で

初めて熱燗を勧められた

覚えているのは

その熱燗によく合うヤマメの塩焼の味

 

塩焼きのおかげでお酒も美味しい

という発言に

知人に驚かれたのはきっと

「いけるクチ」だと思われたからだろう

以降、宴会でのアルコールは

もっぱら熱燗だ

 

全く酔わないし、顔にも出ないので

宴会などではどんどん勧められ

勧められるままに飲むというパターン

3合ほど飲むと

お開きになることが多いようだった

 

2次会、3次会でのスナックの水割は

全く美味しくないので

滅多に飲まなかったが

飲む時は薄めのものを

胃薬と一緒にガブガブと流し込んでいたのは

丁度、バブルの頃だった

 

宴会で飲まずにいても

飲んでいる人と同じ振る舞いをするので

お開きの時などに

「車で送って行こうか?」と言うと

いつも「飲んでるくせに」と言われていた

 

結婚後、地元の地ビール工場のレストランで

大吟醸を初体験

あまりのおいしさに

おかわりをねだり却下された

あんなに少ししかないのに

めちゃくちゃお高かったが

お値段の価値はあると思った

 

大吟醸を呑む時は

他のものを口にしてはいけない

美味しい珈琲をいただく時と

同じだと思う