1965年ごろから通い始めた

自宅から徒歩数分の図書館では

システムのない当時にしては

貸し借りの手続きがとても簡単だった

 

借りる時は

貸出カードと借りたい本を

カウンターに出すだけ

 

カウンターの人は

ブックポケットに

返却日の書かれたカードを入れ

ブックポケットに書かれた

書名と蔵書番号、返却日カードと

個人のカードを一緒に

マイクロフィルムで撮影するのだ

 

返却の際は

借りた本をそのまま

返却BOXに入れるだけ

 

返却手続きは

ブックポケットの返却日カードを抜き取り

返却日カードを並べ替えることで

抜けている返却本がわかる

というシステムだった

 

返却日カードには

丸い穴と切り込みとがいくつもあって

カードを重ねて持ち

その穴に金属の長い棒を

突っ込んで持ち上げ、篩い落とし

持ち上がったカードを手前に重ねる

という作業を左から順に行うことで

カードが順に並ぶようになっている

 

督促は、欠番に当たる

マイクロフィルムを見て

本と借りた人を特定し

督促していた

 

こんな細かいバックヤードでの動きを

知ることができたのは

私がアルバイトとして

入ることができた1980年頃になってから

 

80年当時、分館を児童館として

立ち上げる準備をしていたほどの

大きめの図書館だったが

私が受講していた図書館学の教科書にも

このシステムのことが紹介されていて

驚いたものだ

 

ここでのアルバイトの時に教わった

ブッカーのかけ方は

どういうわけだか

今では誰も知らないらしく

不器用な私にも

とってもやりやすいのにと

残念に思っている