自動車教習所に通うために

原チャリの免許を取った私は

半年近くの間

当時(80年代始め)に出回っていた

ユーディーミニという原チャリにを

乗り回していた

 

母の知り合いの

農協のお姉さんから購入したのだが

初期の原チャリだからか

頑丈ではあったが

タイヤが小さめでパワーがなく

通勤途上、最大の難所である

長く急な登り坂では

ふらつく程のスピードしか出なかったし

初めて冬の凍結の洗礼も受けた

 

そう、黒く凍った道路でスリップ

直感で私はハンドルを離したため

転びもしなかったが

バイクはツツツーっと

横倒しのまま滑っていった

登り切った坂の頂上で

見通しは良くなかったが

幸いなことに

対向車も来なかった

 

その数ヶ月後には

左折車に巻き込まれかけて接触

なぜだか私の体にはかすり傷もなかったが

バイクは壊れてしまったので

買い替えることに

 

近くのバイク屋さんに駆け込んでの

「一番早く走る原付をください」

という発言が後々

近所で噂になったらしいが

リミッター無しが当たり前だった当時

一番パワーのある原付を購入でき

例の長い坂道を下る際には

毎日、ご機嫌の60km超えだった

 

車の免許取得後も

二輪車が好きな私は

天気のいい日などにはよく

原付通勤をしていて

数年後には同じお店で

新しい原付に買い替えた

 

その時に買ったのは業界初の

メットインタイプ

どうせならと、一番派手な

半フルフェイスのヘルメットも購入した

その頃にはお店の方から

「ビュンビュンのねえちゃん」

という二つ名で呼ばれ始めていた私は

かなり目立っていたらしい

 

そして購入から数日後

私は制限速度7kmほどのオーバーで

ねずみ取りに捕まった

直後、お巡りさんに

「ちょっとヘルメットが入る場所を見せて」

と言われ

そこにいたお巡りさんから

メットインの説明をさせられたのだが

 

その事を翌日、職場で話すと

普通、ちょっとした速度オーバーでは

捕まることはないが

メットインが珍しいから

見たかったのでは?

といわれ、

何だかとてもモヤモヤした