夫:吉祥寺で10月始まりの二人の手帖を見つけたよ。いつもの青と赤と違って一斤染めと青丹に近いのかな。古来より伝わる色名は床しいけど、色合いは印刷によって違うからわかりづらいよね。

妻:淡紅色や退紅色は私の好きな色だわ。紅色は高貴な人にしか用いられない禁色とされ、誰にでも許された聴(ゆるし)色だそうです。若い頃、オリジナルの便箋一式も淡紅色で染めてみたのよ。