またしても、10月1日がやってきた。某ラーメンチェーン店の祭典。一年は早い
もう30代にはいり、体も衰え、気力も萎え、ラーメンをほおばって、苦しんで、お金を払って、なんにもいいことがないような気のするイベント。今年はどうだったのか?
一週間前ぐらいに、いつも一緒に回っている後輩から「今年はどうしますか」とメール。メールの二行目には「なんにもしないというのさみしい気がします・・・」とあった。去年さんざん僕が、「もういろんな意味で、きついな」と漏らしていたので、後輩としても気を使ってくれたのであろう。
幸いなことに、その後輩は、昼3時から大学のTAがあるため、昼三時までの限定参加とのこと。しめしめ。男子たるもの、こちらから「はい、やめます」と言い出すわけにはいかないが、相手に仕事あるというのであれば、いたしかたない。
当然のように、「そうか。お昼だけとは残念!でも昼だけで最低4杯は食べたいね」と虚栄にみちた返信を送る始末。
というわけで、この期におよんで、アラサーのおっさん二人で、ラーメンめぐりツアー開始である。はからずも、うってつけの快晴にめぐまれ、もはや名誉ある撤退はありえない。JRと地下鉄を乗りついで三条京阪前までいき、そこからレンタルチャリで北上した。
11:00に営業開始直後の銀閣寺前店に集合。こってり一杯を秒殺。このお店は昔のギラギラした内装がなくなって、なんだかずいぶんおとなしく、こぎれいな雰囲気になっているのだが、スープの気合いだけは相変わらず。今後も続けてもらいたいなと願う。
お次は後輩の案を採用して、今出川店へ向かう。11:30到着。なんとこちらはD大学の学生さんが行列をなしていてびっくり。10分ほど並んでから入店し、こってりに食らいついていると、女子学生も行列に加わり始めたのが見えてなおびっくり。いまどきの女性はとても味覚がタフなようで。二杯目ということで余裕の完食。店をでると日差しの強さがこたえる。
お次は、すこしでも杯数を稼ごうと久々の新京極店へ。ここは店舗が小さく、席数がすくないので、12:30に到着したときにはすでに戦場状態であった。「にんにく入り」と「にんにく抜き」は希望を聞かれるけれど、かなりの確率でかなえられないというリスキーな状況ながら、こってりスープのこってり度はさすが。なぜか横浜家系の味わいがしたのだが、気のせいだろうか。ややしんどいながら、素早く完食。
新京極店のやや家系スープとチャーシューが妙にお腹にこたえて、気持ち悪くなってきた。時間を稼ぐのと、自転車走行禁止区域だったこともあり、チャリをおりて押しながら南座店を目指した。13:10入店。
南座店は、めずらしく店の外の自販機で食券を買うスタイルである。無意識に前のお客さんと同じボタンを押してしまったようで、気が付いたら「こってり」ではなく、ややあっさりめの「屋台の味」を選んでしまっていた。無念。でも、新京極の家系スタイルにやられてしまった胃には、「屋台の味」のやさしさが染みる。細麺が頼めたのもありがたい。潤いの一杯となった。
今回のラストは、知恩院前店。すでにお腹の膨満感は限界に達し、あまりラーメンと向き合いたくない気持ちが芽生えていたのだが、南座店と知恩院前店は近い。14:15にもうひとりの後輩がやってくるということで、彼を待とうという名目のもと、店のまえで30分ぐらいだべってお腹がなんとかなりそうなのを待った。後輩到着とともに入店。こってりをいただく。
さすがに知恩院前店のクオリティーはハイレベル。おいしいのだが、お腹が膨れているのでなかなか飲み込めない。もぐもぐしているうちに、だんだん麺の炭水化物が消化されて甘くなってきた。不幸中の幸いとでもいうべきだろうか。おなかはしんどいけど、ラーメンはおいしい。複雑である。
とはいえ、なんとか食べきり、大学へもどる後輩たちをみおくって、僕は帰途に就いた。
途中、ブックオフをはしごしてお腹をこなしたおかげで、夕方、相方さんが帰ってきたときには、ケロッとしていられた。
半分、卒業を確信した今年。来年はどうなるだろうか。メンバーが集まるうちは、やりそうな気もするが。
中井久夫先生によれば、戦いは始めるよりも終えるほうが難しいとのこと。おっしゃるとおりです。


