先週に引き続きProf. Kです。各地で豪雨のようですが、皆さんの安全を祈っています。今日は、安全に関する話題です。
フェイルセーフとは、機械が誤作動などを起こした時、ヒトが操作を誤った時、より安全な側に制御されることを示す言葉である。
機械のみならず人も、時々は自身がフェイルセーフの状態にあるかどうかを気にかけるべし。一回失敗したら死ぬ、みたいな作業や仕事のやり方はやってはいけない。
特に、誤作動したら命にかかわる機械にフェイルセーフの考え方が搭載されていないのは大変マズい。
オートマティック車の踏み間違えの事故が後を絶たない。皆さんわかっているはずなのだが、オートマ免許の制度を作った政府と、フェイルセーフ機構を備えていないオートマ車を売り続けている企業の責任は重大だ。それを、老人運転者の操作能力の衰えに転嫁するとは何事ぞ。人の認知能力、反応速度、運動能力は年齢に伴って落ちていくのは自明のはずだ。
昔の車、マニュアルトランスミッション車は、操作に失敗したらエンストする(ようにできていた。意図していないが)。これが、フェイルセーフである。
原発は常に冷却し続けなければ、大変なことになる。すべてが停止した時暴走するようなシステムに頼ることの危険性は、すでに福島のつらい経験から学習したはずだ。
研究も、人生も、フェイルセーフの考え方を取り入れると、それなりに安心できる。専門職の免許を取るのもそう。研究者として生きるなら博士の学位を得るのもそう。一か八かに、一度きりしかない人生を賭けるべきではない。ドミノ倒し記録を狙うものは、ところどころに、全部だめにならないためのストッパーを噛ましながら駒を並べる。
自分でセイフティーネットを作りながら進め。