普段、終わった事を振り返る事は、いい意味でも悪い意味でもしないようにしているのだけど
なんだか今回の万博は不思議と、そして自然とポジティブにもネガティヴにも振り返ってしまっているので、引き続き。
今回、有難いことに、ハンガリー政府から関係者パスを発行して頂けたので
コンサート前日・当日共に、関係者出入り口からスムーズに入退場する事が出来ました。
関係者ゲートでも、荷物チェックや顔チェック(一般ゲートであるのかな?)はあったのだけど
両日共にわずか1分程度で入場・退場する事が出来ました。
関係者パスではパビリオンの予約等は出来ないので、並ばなくてはならないけれど
コンサートの後は、万博まで駆けつけてくれた家族と共に、幾つかパビリオンを回る事も出来ました。
ただ、家族は一般チケットでの入場だから、しようと思えばパビリオン予約とか出来たのに、わたしに合わせてくれて、わたし1人の都合で申し訳なかったな...とは思うものの
普段私がハンガリーにいて、なかなか家族全員で過ごす時間が確保出来ないので、どんな形であれ一緒にいれた時間は幸せでした。
万博、ぐるっと会場を歩いて回るだけでも、ワクワクしてとても楽しかったです。
それにしても、シャインハットはとても興味深い建物でした。
外から見たら、昔ながらの美味しいご飯が炊けそうな炊飯器にも見えて
中はとっても綺麗な円形で。
そして...全てのパビリオンに入った訳ではないけれど、コンサート前日、ホテルでのリハーサル後に下見の為に万博に行った際、ハンガリーパビリオンに行きました。
最高でした!
何より、館内がスズランの良い香りで満たされているので優しい気持ちになれるし
その場にいる皆さんと一緒に時間を共にする・空間を作る、というのが素敵でした。
「見る」パビリオンが多いなぁと感じた中で、その場に居合わせる全員が一緒に気持ちを「共有」出来る、体験型・参加型のハートフルなパビリオンでした。
ハンガリーらしいというか、控えめな主張なのに一本勝負なところも。
お土産屋コーナーで「ルービックキューブが置いてあるけど、何でだろうね。でも、せっかくだから買おうかな〜」っていう会話がお客さんから聞こえてきたのも、ハンガリーらしい。
ルービックキューブを発明したのだって、ボールペンを開発したのだって、ビタミンCを発見したのだって、ハンガリー人。
だけど「ハンガリー発祥なんです!」とは主張しない、少し控えめなところも、私が大好きなハンガリー。
ハンガリーパビリオンの中では、スタッフさん達とも色々お話出来て(私のハンガリー語でもわかってくれて、難しい単語は日本語にしてくれた)
とっても良い時間を過ごせました◎
今回、コンサートが終わってから万博内で家族と合流出来たのだけど
午前中、私がホールリハーサルをしている間に、家族もハンガリーパビリオンに行ってくれていたみたいで
「ハンガリー、良かった!」と言っていて嬉しかったです。
個人的には、キラキラした目で55年ぶりに「月の石」と”再会”している両親の姿を見ながら
今回、家族で万博にいる事が出来た事に胸いっぱいでした。
そうそう。
万博にはポケモンもいっぱいいて、コンサート前日にフラッと1人で行った時「ピカチュウ可愛いなぁ」と思いながら見てたら
「写真撮りましょうか?」と親切な大阪マダムが英語で声をかけて下さって、写真を撮ってくれました。
今回、オーガナイザーがWelcome Suicaを手配して下さったのだけど...
マダムが英語で話しかけて下さったのは、首からフルネームが明記してある関係者パスをぶら下げて、その中にこのSuicaとホテルのルームカードキーも一緒に入れてたからかな...?
家族時間を過ごした後は、夜ご飯はリストのみんなと一緒にホテル近くのお好み焼き屋さんへ。
お好み焼き、焼きそば、日本のお酒...日付が変わる頃まで楽しい時間を過ごしました。
翌日は短い自由時間を最大限に活用して、ハンガリー人2人と一緒にちょこっと京都観光。
京都に行きたい!
新幹線に乗ってみたい!
ゲートが一杯ある場所に行きたい!
という2人のリクエストに応えて、新幹線で京都に行き、ゲートが一杯ある=伏見稲荷に行きました。
すっかり忘れていたのだけど、この時期の京都は祇園さん!
週末ってだけでも混雑しているのに、宵山直前の週末という事もあって、とても混雑してました。
八坂さんまでは行かなかったけど、京都駅の伊勢丹が祇園さん使用にデコレーションされていて
それを見れただけでも幸せでした。
新幹線の改札を通る時とか、いろんなタイミングで嬉しそうな2人の姿に
7年間住んでいた京都を、ハンガリー語で紹介する事が出来てる自分の姿にも、色々と感無量でした。
ちなみに大阪入りしてすぐ、夕飯までの間の自由時間を利用して、ちょこっと母校にもお邪魔する事が出来ました。
京都駅すぐ横に移転したからこそ、アクセス良好。
恩師にも会えて、新校舎も案内してもらえて、新しい門下部屋(レッスン室)でのレッスンも聴講させてもらって...
「私の原点はここだなぁ」と、心をフル充電する事が出来ました。
今も昔も、ただ同じ事をしているだけなのに、見える景色が変わってしまったと思っていたけど
いい意味でも悪い意味でも何も変わってなくて、やっぱり私は私だなと思えました。
どこまでも甘ちゃんだし、全然駄目。
でも、昔に比べたら強くなってる部分もちょっとだけあるみたい。
だからこそ、このタイミングで万博があって、母校にも行けて、京都にも行けて、本当に良かったです。