日常は過ぎ去るのが遅いのに
非日常はあっという間に過ぎ去ってしまうのが、とっても辛い。
今回の日本滞在、自分にとっては非日常が溢れているからか、毎日が本当にあっという間で
日本に到着した瞬間から、時差ボケという時差ボケもなく過ごせているのに
やりたいことも、やらねばならぬことも、食べたいものも、会いたい人もたくさんで
時間も自分も足りなくて、歯がゆい気持ちでいっぱい。
1日が50時間くらいあって、自分が3人くらい居たらいいのにな、と思うことばかり。
昨日、7月1日は母校である、京都市立芸術大学の沓掛キャンパスに行きました。
この10月から、遂にキャンパスが京都駅前に移転するのだけど
「ありがとう沓掛キャンパス」イベントが沓掛にて行われるとのことで、行ってきました。
予定がどうなるのかわからなかったから、誰とも約束せずに一人で行ったのだけど、結果的に1人で行って良かったかも。
同期は全く来てなくて(そりゃ大学院修了して10年、学部卒業して12年経ってるし...来ないかな)
唯一会場にいた、コンサートにも出演してたオーボエの学部同期の子と会えただけで、大学院同期の友達とは入れ違って会えなかったけど
(びわ湖で活躍してた彼女とはまた近いうち会えると信じてる!し、会いたい!)
大学院修了以来、ご無沙汰していた先生方にお会いできました。
お世話になった北村先生とは、この前ゆっくりお会いしたのだけど(コロナで帰国出来ずだったから3年ぶり?4年ぶり?)
昨日お会いした先生方は、どなたも直接師事したことのない、自分の先生ではない先生方。
だけど、声楽専攻、学部は1学年14人、大学院は1学年5人...という小さい学校だからか、門下生でもない私の事を覚えていて下さって
「10年ほど前にお世話になりました、加藤です」とご挨拶しただけで
「覚えとるよ!名古屋の子やんな?ひろこちゃんやろ?北村さんとこの!あんた今どこで何しとるんや〜?」
と、どの先生方もお話して下さって...嬉しくて泣きそうになりました。
そして、どの先生方も「そうなんや!ハンガリーかぁ!身体に気ぃつけて頑張りや!」と声をかけて下さりました。
また、他専攻の先生方も、顔を覚えていて下さった先生方も多くて
本当にいい学校で、素晴らしい先生方から、素敵な同期・先輩・後輩に囲まれて、最高の環境で学べていたんだなぁと思いました。
まぁ、京芸に着いてまずした事は、食堂で腹ごしらえなのだけど
学生時代、大好きで、食堂を利用する時はほぼ毎回頼んでた、唐揚げ丼。
その後は講堂でコンサート。
ここで美術科との教職の合同授業受けてたなぁ、あの科目難しかったなぁ、美術科の子達面白かったなぁ...とか
美術科の利用教室っていつもこんなだったなぁとか
音楽棟の入り口から、「京都市内という事を忘れてしまいがち」な京芸に吹き出したり
(在学中、イノシシが出た事もあったし、猿もタヌキも練習室から見えた時もあったなぁとか)
練習室、ボロかったなぁとか
音楽棟の壁、10年以上前の私たちと何も変わらない宣伝方法にホッとして
もちろん、演目はCosi fan tutte, 略称コジ。
この教室で、ソルフェージュ(習熟度別で、下から数えて2番目のクラス)とか
確か3年間必修の西洋音楽史を、ちゃんと単位取れてたのに、何故か自主的に4年間も授業受けてたなぁ...とか。
音楽棟のチラシ宣伝方法からも垣間見えたけど、相変わらず在学生は自由が溢れてるんだなぁとか。
「映画見よう!」というチラシにもかかわらず、この映画上映開始時間の緩さ!
京芸って、日本だけどヨーロッパみたいな時間・空気感が流れてたのかな...。
そんな事を思いながら歩いてたら、1年くらいしか被っていない後輩が声をかけてくれて
私が今ハンガリーにいることをご存知で、というか私のことを覚えていてくれたことも嬉しかったし、とにかく色々嬉しかった。
唐揚げ丼食べて、お腹が満たされた後、コンサートを聴きながら在学7年間のことを、色々、本当に色々思い出して、お散歩でも色々な事を考えました。
私は本当に優秀でもなんでもなくて、どちらかと言わずとも、落ちこぼれに近いような学生だったから
それだけど、周りの・環境のお陰で毎日を全力で楽しく過ごしていたから
だからこそ、今があるのかなぁと思いました。
いい学校だったなぁ。
いい学校が母校なんだなぁ。
原点回帰。
今回いい意味でゼロになれた気がするから、またゼロから頑張ろう。
ありがとう、沓掛。
ちなみに新幹線の車内から見える京芸も、かっこよくていい感じ。
長くなっちゃったけど、行って良かった。行けて良かった。