2週間くらい前だったかな
3月末の演奏会の曲目を提出するのに
最後まで迷いに迷って、結局選べなかった曲があるんだけど
先週、久しぶりにビデオ通話したアルゼンチン在住の友人に
「1ヶ月後、状況がどうなってるかわからないから選べず、他の曲にした。“隣国の外国人が綺麗事歌ってる”って思われたくなかった」
って報告したら
「選ばないのも正解。でも選ぶのも正解。今だからこそ、そこにいるからこそ選んでも良かったんちゃう?」
ってそんな話をしたばかりなのに、数日後、世界がぐるっと変わってしまいました。
外野が何を言おうと「真実」は当事者の数だけ存在する
とは、この国に住んでいて、常々思い感じていることだけど
なんだかな。
友達が多い方ではないけれど
ウクライナ人の友達が何人もいて、ロシアにルーツを持つ友達もたくさんいて
FacebookやInstagramを開けば、ヨーロッパ中の友達が
平和や祈りを捧げてるのはもちろん
「僕は◎◎在住だけど、両親が××に住んでいて、ウクライナ国境近くまで、車で迎えに行く事が出来ます。国境を越えられる人・越えた人、僕にメッセージ下さい」
など具体的な投稿だったり、愛と思いやりに溢れていて、そんな中わたしは何も出来ず、だから何も言えず。
幸い、夏に仲良くなったキーウ在住の友達は1ヶ月前から別の国に逃げていて
「両親は国境を越える事が出来ました」って投稿していて安心したけど
月曜日に、別件でメッセージのやり取りをしてたハンガリー在住の友達は
「祖国の祖母が、数日前に病気で倒れた。家族を代表して、母と2人でお見舞いに行きたいけど、日に日に状況が悪化してて、お見舞いどころか助けに行く事も出来ない。自分には何も出来ない。本当に無力だ」
って言っていて、その時ですら何も言えなかったのに
今の友達の気持ちを考えると、本当に何も言葉が出てこない。
大使館前や、恐怖の館前などのAndrássy通りで抗議集会が連日行われていて、道を歩けば足元に「やめろ、家に帰れ」等とスプレーで書いてあるものの
ここハンガリーでは、普段とさほど変わらない時間が流れている中
一昨日、昨日と恐怖の館は赤・白・緑の国旗色に
漁夫の砦は青・黄の国旗色。
ちんぷんかんぷんながらも
ここ数日、暇な時間YouTubeの24時間ライブ配信でハンガリーのTVニュースを流してたら
(TV契約してないから、自宅でTV見たことない)
毎日、日付が変わると国歌が流れるという発見と
(ハンガリー各地で合唱団・オケが演奏していて、とても素敵)
ハンガリー語で「隣国」はszomszéd országで
Szomszédは「おとなり」とか「隣人」って教えてもらったけど
それに「国」であるországをくっつけて、szomszéd ország で隣国。
ニュースでは複数でszomszéd országokって聞くことが多い印象だけど。
あと「黒海」もFekete tengerで、fekete黒、tenger海。
なんだか漢字みたいな仕組みだなぁという発見。
まぁ、英語もそうだけれども。
それと、スーパーのチラシを見ていて
ハツカダイコン!
20日程度で収穫できるからハツカダイコン、って子どもの頃に母が教えてくれたけど
ハンガリー語ではhónapos retek。hónapは月、retekはラディッシュ。
日本語のハツカダイコンの由来と、ハンガリー語の名前の持つ意味が似てるなぁ、という発見。
知ってる人からしたら当たり前のことだろうし
知らない人からしても、きっとくだらない事だろうけど
こういう発見をしてワクワクする心は、どんな時でも毎日大事にしたい。
「世界が平和なら、夕焼けは薔薇色。」

