再び急に秋めいてきたブダペスト。
今週末はスイーツフェスティバルが開催中。
色んな出店があったけど、1店舗、とっても心ときめいたお店がありました。
日本でもあまり見かけなかった、サクマドロップス。
火垂るの墓を思い出して、なんだか切なくなりました。
飲んだことない、日本のファンタ。
隣にいたハンガリー人の女性2人組が
ペットボトルを手に取って「何て書いてあるんだろう」と話してたので
「上等な葡萄とオレンジって書いてあるよ〜。飲んだことないけど、美味しいと思う〜」
と、横から知ったかぶってお伝えしてしまいました。
スーパーや市場とかで、商品を見つめて購入を迷ってるような時
時折、見知らぬ人が「これ美味しいよ〜」とか「わたしはこっちのが好き」とか
色々と話しかけてくれることに慣れてしまったからか
何の抵抗もなく、今回はわたしから話しかけてしまいました。
何も食べず、何も買わなかったけど...まるで駄菓子屋さんみたいでワクワクしました。
そう。
先日、Müpaまでコンサートを聴きに行きました。
チケット発売後、すぐに完売してしまった公演で半ば諦めてたけど
やっぱり諦めきれなくて、数日前にホームページを見たら
日本でいうS席、一番高額な席が数枚販売されていて
今まで一番高額な席は購入したことがないし、もう少し低価格なチケットが出てくるかな?
と思って、数日待ってみたけど全く出てこなかったから
「そこまで真剣に迷ったんだし、そのチケットは買うべきだよ」という家族の後押しで
「公演2日前、チケットも残り2枚」という状況で思い切って購入。
購入後、改めて座席からの視界を確認しようと思って
もう一度座席選択画面に戻ったら完売。
あと数分遅かったら購入出来てなかった。
諦めが肝心、ともいうけど、諦めないのも大事だなぁ。
久しぶりの満席の客席に、舞台上も満席で、なんだか「あぁ日常みたいだ」と思いました。
そして、なんだか自分の周りがとてもハイクラスな方たちが多くて
(S席だから当たり前だけど)
聞こえてくる言語も、ハンガリー語は一切聞こえてこなくて
ロシア語、イタリア語、英語が聞こえてきて
イタリア語やロシア語で話しかけられて、英語で答えて
それも「あぁ久しぶりだなぁ、この感覚。国外にいるみたい」となりました。
コンサートが始まる前、ワクワクしながら周りを見渡していて
「今から!!!前のおじさま、お洒落。とっても素敵なお召し物!」
と家族に写真を送っていたら
そのおじ様が、販売されていなかったはずの2階席(座席表、毎日見てたから😅)に座っている2人組のことを
ニコニコしながら撮影していて
「お知り合いかな?綺麗な女性だなぁ」と思って始まったコンサート。
出演者が開演直後、演技の途中で、そのお二人に向かって
ふとプライベートな表情をしたので「ん?家族かな?」と思ったコンサート。
途中で涙流してしまったくらい素敵だったし
終演後に立ち上がって拍手してしまったくらい、本当に素敵だったコンサート。
行けてよかった。
オーケストラ、合唱で演奏していた友達たちが後日教えてくれたのだけど
「出演者のご家族かな?」と思っていた2階席の2人組、
出演者のお友達で、どうやらハリウッド俳優のジョン・トラボルタだったみたい。
綺麗な女性だなぁって女性のことしか見てなかったけど
男性のこともしっかり見ておけばよかったなぁ😅
そして、出演者が終演後に「みんなでご飯を食べにきたよ〜」ってInstagramに投稿していたのを見たら
「素敵なお召し物!」と思っていた前の席にいらっしゃったおじ様がご一緒していて
「あぁ、だから私の周りはハンガリー語が聞こえなかったんだ・・・数枚チケットが戻ってたのは、もともと出演者のご招待席だったんだな」
となりました。
友達曰く「ジョン・トラボルタ、舞台裏に来てたんだけど、笑顔も顔も輝いてたよ〜眩しかった〜」とのこと。
翌日、所用で出かけた時にブダ側で大きな撮影クルーを見かけたし
ジョン・トラボルタ、映画の撮影で滞在してたのかな。
「昨日、セーチェニー広場のテラスでコーヒー飲んでた!」って先週日曜、12日のネット記事になってたけど
どうやらシュワルツェネッガーもブダペストに滞在しているみたいだし
何か大きな映画の撮影が、ブダペスト内で行われてるのかな。
リスト音楽院でも、お客さんを入れてのコンサート(有料)が再開していて
一方でYouTubeやFacebook、ホームページでの無料配信を行っている公演も多くて
(Operaは配信してなかったと思うけど、Müpaのコンサートはリスト音楽院同様に、ものによっては無料配信してるはず)
全ての公演ではないけど、コンサート鑑賞の「選択」が出来るようになってきたと思う最近。
Facebook等で「配信チケット」というのも見かけるけど
チケット券売した上で、無料の同時配信してるのってハンガリーだけなのかな。
収益のこととか、難しいことはわからないけど・・・
これは国民性の違いによるものなのかな、よくわからないけど、個人的には興味深い。
そういえば、今週Twitterで大学の同窓生で
母校の「西洋音楽史」という2年間の必修科目の話題で盛り上がりました。
セメスター毎に2回ずつ行われていたテストにおいて
筆記試験の他に、毎回膨大な曲数の「イントロドン!」みたいなリスニング課題が出ていたのだけど(もちろん出題されるのは10問とかだったと思うけど)
それに対する対策(特にグレゴリオ聖歌の聴き比べ)が大変だったという話。
もちろん、先生はセメスターの初めに「課題ですよ〜。専攻ごとに回してくださいね〜」ってCDを作って下さったのだけど
題名、作曲者等を覚えるのが本当大変で
必修科目だからこそ単位落とさない為に、みんな必死に泣きながら取り組んでたし
ただただ辛かった記憶しかないけど
こちらの大学院入学試験で同じような「イントロドン」形式の出題が複数あったので
「あぁ、あの授業は苦しくて苦しくて仕方なかったけど、役に立ったなぁ。あれは海外仕様だったんだ。あのテストを生き抜いたから、多分大丈夫だろう」
って感動して、試験前に
「対策のしようがないから大丈夫だ。あの時を思い出して冷静に行こう」
って謎に余裕綽々だったんだけど
人生、全部何か意味があるんだなぁとしみじみ。
よく家族、特に母が
「今は残念だと思う結果でも、1ヶ月先に振り返ったらあの時ダメでよかった、って思えるような状況に居るはずだから大丈夫だよ」
って言ってくれるのだけど
物事には全部意味があるんだろうなぁ。
意味がある毎日を積み重ねていたいなぁ。
昨日出かけた時、リスト音楽院の前に置いてあった、カラフルなベーゼンドルファー。
ビール瓶が割れてるの、なんだか味があっていい。
なんだか長くなってしまったけど、そんな感じ。