金のガチョウの物語の素地は創世記のヨセフの物語です。

繰り返して「ヤハウェは彼と共にいて」という言葉がたくさん出てきます。

人々がくっついて離れなくなったというのはこのヤハウェの祝福を書き表しています。

絵本のように児童文学を書き表すと半世紀経っても、小学生の頃に読んだ童話が頭から離れない経験は誰しもが心を、叙情を豊かにできるのです。

 

『聖書と法華経の旅する物語』の第2章は「聖書と世界の童話」です。物語の本文に聖書のエッセンス、すなわち物事の本質、精髄がどのように練り込まれているか訪ねてみましょう。

1. ブレーメンの音楽隊

2. 金のガチョウ

3. ジャックと豆の木

4. 3匹の子ブタ

5. 長靴をはいたネコ

6. アリババと40人の盗賊

7. 金の斧銀の斧

8. 北風と太陽

9. くるみ割り人形

10. ヘンゼルとグレーテル

11. ピノキオと王様の耳はロバの耳

12. 赤ずきん

13. 白雪姫

14. アリとキリギリス

15. ウサギとカメ

16. シンデレラ

17. キツネとツルのごちそう

18. ラプンツェル

19. オオカミと7匹の子ヒツジ

20. マッチ売りの少女

21. 幸福な王子(The Happy Prince)

上記の項目の中で一番聖書のイメージが湧いてこないのが15.ウサギとカメです。調べたらパウロ書簡のうちの「フィリピ人への手紙」3章ですね。

3

真の正義

1

最後に、友よ、主との一致を喜びなさい。私は以前に書いたことを繰り返しても構いませんし、そうすればあなた方はより安全になるでしょう。

2

悪事を働く者、犬ども、体を切ることを主張する者に気をつけなさい。

3

真の割礼を受けたのは彼らではなく私たちです。私たちは神の霊によって神を礼拝し、キリスト・イエスとの一致の生活を喜んでいます。私たちは外面的な儀式には一切頼りません。

4

もちろん、私はそのようなものに頼ることができます。もしあなた方のうちの誰かが外面的な儀式に頼れると思うなら、私にはなおさらそう感じる理由があります。

5

私は生後一週間で割礼を受けました。私は生まれながらのイスラエル人であり、ベニヤミン族の純血のヘブライ人です。律法を守ることに関しては、私はパリサイ人であり、熱心だったので教会を迫害しました。律法の命令を守ることによって義となれる限り、私は罪のない者でした。

7

しかし、私が利益とみなしていたすべてのものを、今はキリストのゆえに損と考えています。

8

それだけでなく、私は、私の主であるキリスト・イエスを知る知識という、さらに価値のあるもののゆえに、すべてを全くの損と考えています。私はキリストのためにすべてを捨て、すべてをごみのように思っています。それは、私がキリストを得て、キリストと完全に結ばれるためです。私には、律法を守ることによって得られるような自分の義はもうありません。今は、キリストを信じる信仰によって与えられる義、つまり、信仰に基づいて神から来る義を持っています。

10

私が望むのは、ただキリストを知り、その復活の力にあずかり、その苦しみにあずかり、その死にあずかった者となり、私自身も死から命によみがえらされることだけです。

※ヘブライ語からの直訳を引用すると

それはキリストを、そして彼の甦りの力を知り、そして彼の死と同じ形にされながら、彼のそれらの苦難に参与するすべを知るためである。こうしてなんとかして死人たちの中からの甦りに私は到達したいのである。

ゴールに向かって走る

12

私は、すでに成功したとか、すでに完全になったなどとは言いません。私は、キリスト・イエスがすでに私を勝ち取って下さった賞を得るために、ひたすら努力しているのです。

13

もちろん、私の友人たち、私はすでに勝ち取ったなどとは思っていません。ただ、後ろのものを忘れ、前にあるものに届くように全力を尽くしています。

14

ですから、私は、賞を得るために、ゴールに向かってまっすぐに走ります。その賞とは、キリスト・イエスを通して、神が上への命に召してくださるというものです。

15

霊的に成熟した私たちはみな、この考え方を持つべきです。しかし、もしあなたがたのうちに違った考え方をする人がいるなら、神がそれをあなたがたに明らかにしてくださいます。

16

しかし、私たちは、これまで守ってきた同じ規則に従って進み続けましょう。

17

友よ、私に倣いなさい。私たちがあなた方に示した正しい模範に従う人々に注意を払いなさい。

18

私はこれまで何度もあなた方に話してきましたが、今、涙を流しながら繰り返します。十字架上のキリストの死に敵対する生き方をする人が大勢います。

19

彼らは地獄に落ちます。なぜなら、彼らの神は肉欲だからです。彼らは恥ずべきことを誇り、この世の事ばかり考えています。

20

しかし、私たちは天の民であり、救い主である主イエス・キリストが天から来られるのを待ち望んでいます。

21

キリストは、万物を支配下に置くことのできる力によって、私たちの弱い死すべき体を、ご自身の栄光ある体と同じものに変えてくださいます。

4-1

ですから、友よ、あなた方は私にとってどれほど大切な存在で、どれほど慕っていることか。あなた方は私をどれほど幸せにし、どれほど誇りに思っていることか。―親愛なる友よ、これこそが、主における人生においてあなた方が堅く立つべき方法なのです。