『青い鳥』
モーリス・メーテルリンク(1862~1949) ベルギー
「幸せの青い鳥」を探しに旅に出た兄妹、チルチルとミチルの物語。戯曲というより童話劇です。「探し求めた青い鳥は、結局、家の中にいた」という結末はとても有名です。そこには、「幸福は手の届く所にある。それは他人を幸せにするという幸福だ」という作者のメッセージが込められています。
物語の最後の方から
懐かしい木こり小屋へ戻ってきました。光やパンの精たちとも、これでお別れです。おまけに、チルチルとミチルはお婆さんとの約束を思い出し、気が重くなります。とうとう青い鳥を見つけることができなかったからです。朝日がのぼります。部屋をノックしていつものようにお母さんが起こしにきました。チルチルとミチルはお母さんに、長かった旅のことを一気に話し始めます。パンや水や砂糖を連れて旅したこと。亡くなったおじいさん、おばあさんにあったこと。天国でお母さんの愛の深さを知ったことなどを話します。けれども、お母さんには何かなんだかさっぱりわかりません。
そこへあのお婆さんがやってきます。チルチルは青い鳥を探せなかったことをお婆さんにわびます。すると、お婆さんはチルチルが前から飼っていた鳥をほしがります。それは青くもなんともない一羽の鳩。でもふしぎなことに、その鳩をよく見ると旅に出る前よりずっと青くなっているではありませんか。チルチルはずいぶん遠くまで青い鳥を探しに旅をしたのですが、なんのことはない、それはごく身近にいたのです。
チルチルは青い鳥をお婆さんに差しだします。そのおかげで病気の女の子はすっかり元気になりました。
こうしてチルチルとミチルは、幸福とは気がつかないだけでごく身の回りに潜んでいるもの。
幸福というものを自分のためだけでなく、他人のために幸福を求めるとき、それは計り知れなく大きくなることを知ったのです。
いつだったか春の頃、三軒茶屋駅近くの昭和女子大の人見講堂の入り口に、物々しい警備の中において1台の車が入場してきた。手を合わせて合掌しながら助手席にいた方を見れて良かったです。


