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私たちの王国宣教1986年9月 3-6ページ
王国会館建設のための新しい計画
エホバは確かに，ご自分の家の者を教え，彼らをご自分の道に導くとの約束を果たしておられます。（イザヤ 54:13）非常に早い時代からエホバは，肝要な教えを与えることを含む，一致した崇拝の明確な取り決めを設けてこられました。（申命記 31:12，13。ネヘミヤ 8:1‐8。詩編 122:1）この結果，その忠実な民には大きな益がもたらされています。エホバの助言にしっかりと付き従うことにより，その民は世から離れた状態にとどまり，仲間の崇拝者たちとの密接な交わりを保つことができました。（出エジプト記 34:11‐16。コリント第二6:14‐18）特にこの終わりの日に，わたしたちは，エホバによって教えられるためだけではなく，互いに励まし合い，愛とりっぱな業とを鼓舞し合うためにも定期的に集まるよう諭されています。―ローマ 1:11，12。ヘブライ 10:23‐25。
1世紀の時以来今日に至るまで，クリスチャンは，個人の家でも公の場所でも崇拝のために集まってきました。（使徒 2:42，46; 12:12）しかしハワイで建設された新しい集会場が王国会館と呼ばれるであろうということが発表された1935年以来特に，あらゆる場所のエホバの証人の会衆は，この名によって見分けられる自分たち独自の崇拝の場所を持つように努めてきました。その結果として，王国会館は今や各地に見られ，毎年さらに多くが建設されたり，定期的な会衆の集会場所として取得されたりしています。
エホバの証人にとって，王国会館は，どの地域社会においても最も重要な建物です。王国会館は，デザインや建築様式の点で魅力的なものにすることができますが，外見が比較的に地味なものであったとしても，真の崇拝の中心として，また地域社会における神権的な活動の中心として大いに認識されています。それは，王国の良いたよりがその地方で宣べ伝えられていることの証拠となります。それは，自分の霊的な必要を自覚しているすべての人たちに，純粋な霊的さわやかさと教えを与える所です。―マタイ 5:3。
急速な拡大は，王国会館の必要を増し加える野外からの報告は，この現在の事物の体制の終わりが急速に迫っている時に，エホバが集める業を引き続き「速やかに」行なっておられることを示しています。エホバが預言者イザヤを通して「小さな者が千となり，小なる者が強大な国民となる」と述べられたとおりのことがまさに生じています。（イザヤ 60:22）例えば，日本において，最近の3年間に伝道者の最高数は3万1,000人以上増加しました。この際立った増加により，幾百もの新しい会衆を設立する必要が生じましたし，そのことは幾百もの新しい王国会館が必要になったことを意味しました。しかし，諸会衆が王国会館建設という点でこの成長に歩調を合わせてゆくのは地域によって容易なことではありませんでした。全体として，王国会館は日本においてよく備えられてきたと言えますが，王国会館の必要が意識されているにもかかわらず，それを持てない会衆が少なくないのも事実です。
この情報は，最近の「神の平和」地域大会4日目午後に，結びの話の中で話され，わたしたちの注意を引きました。話し手は，日本において，現在の王国会館を拡張したり改築したり，さらには新築したりする必要のある会衆に援助を差し伸べるための新しい取り決めを発表しました。発表は閉会の話の中で簡潔になされましたが，大会出席者たちによって熱烈に受け入れられました。この新しい取り決めがどのように機能するか，また今後各自はこの計画にどのようにあずかれるかについて，すべての方々が一層十分に理解することができるよう，ここに詳細な点をお知らせいたします。
その必要
「わたしたちの奉仕の務めを果たすための組織」の本の61ページは次のように述べています。「王国会館は崇拝の場所ですから，他の人々の注意を引くことを意図した，仰々しい建物とするべきではありません。その建て方は所によって異なるとしても，機能をその目的とすべきです。（使徒 17:24と比較。）それは，わたしたちが霊的に成長し，エホバについて学ぶのを助け，エホバの王国奉仕にあずかるようわたしたちを励ますクリスチャンの集会を開くのに気持ちがよく，便利な場所であるべきです」。地域社会における聖書教育の中心地として，王国会館は，会衆の区域で良いたよりを宣べ伝える面で直接役立つものでもあります。
会衆があまりにも大きくなり，王国会館に心地よい程度に収容できなくなると，ある人たち，特に新しい人たちは，落胆し，集会に定期的に出席しません。長老や奉仕の僕たちが，求められている個人的な援助を差し伸べることにより兄弟姉妹たちの必要を顧みることも，一層難しくなります。王国会館がすでに三つかそれ以上の会衆によって用いられている場合，長老たちは，新しい会衆の集会を開く場所がどこにもないという理由で新しい会衆の設立を推薦するのをためらってしまいます。
三つ以上の会衆が一つの王国会館を使っている場合，巡回監督の訪問や年に1度のキリストの死の記念式のような特別な機会のために都合のよい取り決めを設けることが難しくなりますし，関係する各会衆のためにふさわしい野外奉仕の取り決めを設ける面で障害となるものがあるかもしれません。このような状況で，同じ王国会館が毎日使われていると，維持や修理に関する幾つかの特定な問題に直面することがあります。王国会館を過度に用いるため，交通の混雑や，人が多過ぎることからくる同様のさまざまな問題により，時には近隣の人々との面倒な問題を引き起こすようになったことがありました。かなりの距離を通う必要があると，集会に出席することが不便になり，成長を妨げるものとなります。
問題は主に経済的なもの
しかし，兄弟たちがある地方で王国会館の建設に困難を覚えているのはなぜでしょうか。基本的に，問題は経済的なものです。今日組織が直面している問題は主に，大きな会衆を含む個々の会衆が，王国会館建設のための敷地さえ購入できないほど地価が高騰している都市部にあります。加えて，王国会館に改造するのにふさわしい既存の建物は，途方もない不動産価格のために兄弟たちの手の届かないものになっています。
「神の平和」地域大会でなされた発表の中で，すべての兄弟たちの益また祝福のため，これら多くの障害となっているものを克服する方法が提案されました。非常にすばらしいことに，この提出された取り決めは，あらゆる場所のエホバの証人の会衆すべてが互いに協力し合う道をも備えています。
何を行なえるか
現在諸会衆が必要としている事柄に関して多くの考慮が払われた結果，兄弟たちのだれにも過度の重荷をかけずに，すべての人にとって公平と思われる手段を用いて必要な援助を与えるための新しい取り決めが設けられました。この取り決めを設けるにあたって当てはめられた基本的な聖書の原則は，実に使徒パウロがコリント第二 8章14，15節で述べているものです。パウロは，パレスチナにいる兄弟たちの物質的な必要を気遣っており，小アジアの諸会衆が助けを差し伸べることに関する適切な提案を与えました。
この使徒は，40年間荒野での旅をした時のイスラエル人の必要物を顧みるためエホバが愛ある取り決めを設けられたことに言及して，次のように述べました。「均等を図ることによって，あなた方の当面の余分が彼らの欠乏を埋め合わせ，その結果，彼らの余分も同じようにあなた方の欠乏を埋め合わせ，こうして均等になるためなのです。『多くある者にも多過ぎることなく，少ししかない者にも少な過ぎることはなかった』と書かれているとおりです」。（出エジプト記 16:18と比較。）しかし，新しい王国会館という現時点での必要を果たしてどのように扱うのでしょうか。
協会の王国会館基金 ― どのように機能するか
この計画の目的は，王国会館建設のため，あるいは既存の会館の拡張のため，基金を蓄えることです。わたしたちは，海老名支部に王国会館基金を設置することにより，その目標に向かって多くのことを成し遂げられると確信しています。
この取り決めは，1986年9月1日に機能を開始します。日本の諸会衆は，「協会の王国会館基金への寄付」と記した特別な寄付箱を設けます。この特別な基金のために用いる寄付箱を見分けるため，「協会の王国会館基金への寄付」と記した，簡単にはることのできるラベルを2枚各会衆に送ります。この取り決めにより，会衆内の望む人はだれでも折に触れて自発的な寄付をすることができます。そのような寄付は，毎月末に協会の事務所に送られ，王国会館建設のために資金を必要としている会衆を助けることに専ら用いられるでしょう。協会はすべての寄付について受理した旨を通知し，これを協会の王国会館基金に加えます。―列王第二 12:9‐16と比較。
もちろん，自分たちの王国会館のためにまとまった資金を必要としていて，そのための寄付箱を設置している会衆は，当面，この協会の王国会館基金の取り決めを実施しなくても差し支えありません。それらの会衆がさらに他の会衆をも助けたいと思うなら，協会の王国会館基金のための寄付箱を設けることができます。長老団は現状をよく考慮して判断できるでしょう。
幾つかの会衆が借りられるほど十分な金額を，協会の王国会館基金に蓄えるためにはある程度の期間が必要でしょう。ですから，この新しい取り決めを活用したいと思う方々は，現時点では自分たちの必要について協会に手紙を書くべきではありません。この取り決めを開始するための十分な基金が蓄えられたとの知らせが会衆に送られるまでお待ちください。その時点で，王国会館を建設したり，建物を購入して改造したり，あるいは既存の王国会館を改造して拡張したりするための基金が必要な会衆は，協会の王国会館基金からの貸し付けを求めることができます。
そのような貸付金は，その王国会館を用いている一つあるいは複数の会衆が返済します。毎年，インフレのためにお金の価値は下落します。また，貸し付けにあたって調査を行なったり，連絡や送金などの事務処理を行なったりするために費用も必要です。この理由で，わたしたちは，貸し付けを受けた会衆がその借入金に対して利息を払うよう取り決めます。これはまた，基金そのものを増やし，増大する必要に応じられるようにする点でも助けになることでしょう。
支払いの終わった王国会館を所有する会衆
すでに自分たちの王国会館を持っており，そのための負債を実際に払い終えた会衆があるかもしれません。そのような会衆はこの新しい取り決めのもとで，ふさわしい王国会館を持つよう他の会衆を援助するために協会の王国会館基金に寄付したいと思うかもしれません。そのような会衆は，借入金の返済をしていた時と同じように，一定の金額を取り分けて協会の王国会館基金に毎月寄付するように決定するかもしれません。そのような取り決めが道理にかなっているようであれば，長老たちは，決議の形でその件を会衆に提出し，会衆がこのような方法で援助したいと思っていることを表明できるようにします。
協会の王国会館基金への送金
協会の王国会館基金のために月ごとの送金をする際，書記は，「送金書および払い込み請求書」（S‐20J）に新たに設けられた所定の欄を用いることができます。新しい用紙は8月末に他の幾つかの用紙と共に会衆へ送られます。協会の王国会館基金への寄付は，他の寄付と同様，「月ごとの計算書」の上で受理されたことが確認されます。
協会は国内の必要を調査する
この折り込みの初めの部分で，わたしたちは，日本において王国会館建設に援助を必要としている会衆が少なくないという点に注意を引きました。今ある挑戦に応じるため，また各地の会衆のためのふさわしい集会場が不足しているという理由で将来の成長が決して妨げられることがないようにするため，すべての会衆の一致した努力がどのように助けになるかも述べました。しかし，協会の王国会館基金からの貸し付けをする前に，そして，この特別基金が積み立てられるのを待っている間に，協会は，日本中で特にどれほどの必要があるかに関する詳しい調査を行ないたいと思います。協会は，資格ある兄弟たちが巡回区内や都市の中で調査をするよう取り決めますが，このようにして，最も緊急な必要としてどのようなものがあるか，協会の王国会館基金からの援助をどこにまず向けるべきかを判断できるでしょう。この調査で，建築の仕事や改造その他のために，熟練した働き人や組織また設備という面でどのような助けが得られるかをさまざまな土地で判断することもできるでしょう。このすべての情報が手元にあれば，そのような情報を必要としている会衆を援助することが可能になるかもしれませんし，そのようにして，出来る限り短い期間で最良の結果を得るため協会の王国会館基金を能率的に用いることができます。地元の長老たちの十分な協力が得られれば，この調査は短期間のうちに終わることでしょう。
大会ホールの建設
現代における組織の成長はまた，日本中に巡回大会を行なうためのより大きな施設を建てることが実際的であり，望ましいという状態を生じさせました。これらの施設は，エホバの証人の大会ホールと呼ばれています。そのような計画は，協会の承認があるときにのみ着手されます。ある地方ではさらにこのような施設が必要とされています。協会の王国会館基金は最終的にはこの目的のためにも用いられるかもしれませんが，現時点ではこの計画に関する問い合わせをすべきではありません。わたしたちは一層緊急に必要とされている王国会館建設の必要のためにまず専念したいと望んでおります。
引き続き王国の一致が示される
ここ何年にもわたって王国会館の建設に率先してきたことに対し，各地の兄弟たちはほめられるべきです。一致した努力の結果，日本中で幾百もの王国会館が建設されました。それらはほとんどの場合，外部の金融機関からの借り入れをすることなく，兄弟姉妹の備える資金を用いて行なわれてきました。近年，幾つかの大会ホールも建てられました。それぞれの地域社会で，これらの建物は，驚くべき仕方で会衆や巡回区の直接の必要を満たしているだけでなく，それを見るすべての人に対して，エホバのみ名の民がその地方で活発であることを証しするものともなっているのです。加えて，建設やこれらの計画を維持するためにかかる費用を支持しつつ，兄弟たちは，引き続き王国の業の全世界的な拡大に寛大に貢献してきました。
協会の王国会館基金に関して「神の平和」地域大会でなされた最初の発表に対する熱意ある反応を考えると，わたしたちは，これらさらに詳しい情報を得るときに，すべての兄弟たちから同じような速い反応があることを確信しています。この取り決めのさまざまな面が機能を開始し，今後の必要に関する調査によってさらに特定な情報を協会が受け取った後，より詳しい，またはっきりとした事柄が知らされるでしょう。
しかし今でも，この協会の王国会館基金の取り決めは，わたしたちが真に一致した平和な民であり，一致のうちに一つの組織としてエホバを崇拝しているということを最も実際的な仕方で表わす機会を差し伸べています。わたしたちは，自分たちの会衆の当面の必要以上のことを考え，王国会館を建設する面で財政的な援助を特に必要としている日本中の他の場所の兄弟たちのことを考慮すべきです。そうすることは，わたしたちが個人として，あるいは会衆として，明らかな必要を満たすためにできることを行なうという点で，「世にいる[わたしたちの]仲間の兄弟全体」の必要をより現実的に見るということであり，わたしたちを一致のうちに引き寄せ，互いを密接にするという良い目的にさらに貢献することです。―ペテロ第一 5:9。
結び
この取り決め全体が，わたしたち各自にとって，絶えない，心からの祈りの伴ったものとなりますように。より多くの王国会館という現在の必要が満たされるため，自分の祈りに調和した行動を取る道をわたしたちすべてが求めていけますように。さらに多くの「ほかの羊」がエホバの一致した崇拝者たちから成る一つの群れに集められる道をエホバが引き続き開かれるとき，これら新しい人たちすべてが真理のうちにしっかりと立ち，霊的円熟に向かって成長するよう助けるためのふさわしい施設をわたしたちが持つのをエホバが見届けてくださいますように。喜びに満ち一斉に叫ぶわたしたちの声が引き続き聞かれ，エホバが大患難のあいだ保護を差し伸べる人々の中にその最後の一人が携え入れられることをもってその予期される最高潮に達するまで，その声が日ごとに増し加えられていきますように。まさにわたしたちの幸福は今満ちており，唯一まことの神であるエホバの一致した崇拝の上にそそがれるその豊かな祝福をもって，これからも引き続き増し加わっていくことでしょう。
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王国会館基金って無金利ってイメージが有りましたが、スタート時は利息を払うように要求されていた取り決めなんですね。
いつぐらいまで利息を払っていたかご存知の方がおられましたらお教えください。
黒猫は触れて欲しくない ではなくなってきました。
黒山羊は触れて欲しくないかもですが・・・