6434人が亡くなった阪神大震災は17日、発生から29年を迎えた。各地で追悼行事が営まれ、甚大な被害が生じている能登半島地震の犠牲者への祈りもささげられた。
神戸市中央区の東遊園地には、数多くの灯籠(とうろう)が並べられ、能登への連帯の思いを込め、「ともに」の文字が浮かび上がった。市民団体などが主催する「1・17のつどい」が開かれ、震災発生時刻の午前5時46分に黙とうした。
母富代さん(当時44歳)を亡くした鈴木佑一さん(34)=同市須磨区=が遺族を代表し、「震災後に多くの素晴らしい方々に出会い、支えられた。周りに支えてくれる人たちがいる。その人たちに感謝して、少しでも恩返ししていくために生きていく」と追悼のことばを述べた。
1995年1月17日午前5時46分に発生した阪神大震災は淡路島北部を震源地とし、地震の規模を示すマグニチュードは7・3。神戸市や兵庫県芦屋市、西宮市など阪神地域で観測史上初めて震度7を記録した。震災関連死も含めて6434人が死亡、3人が行方不明に。負傷者は4万3792人に及んだ。【澤俊太郎、山本康介】
01/17 06:15 毎日新聞