「ジビエ」と呼ばれる野生鳥獣類の肉の料理を広めようと、県内で捕獲したイノシシを材料にした「ジビエ料理」を競い合うコンテストが18日、名古屋市西区のウェスティンナゴヤキャッスルで開かれた。
洋食調理師らで作る全日本司厨(しちゅう)士協会東海地方本部が主催し、消費の拡大を進めている県と、ジビエの有効活用を目指すNPO法人「ボランタリーネイバーズ」が協力した。
コンテストには東海地方本部に所属する若手会員を中心とする43人が参加し、イノシシの肉や様々な野菜などを使って料理を作り上げた。同本部の役員12人が料理の発想や見栄え、調理技術など5項目にわたって採点を行い、その結果、名古屋マリオットアソシアホテル(名古屋市中村区)に勤務する浅井裕哉さんの料理が県知事賞を受賞するなど7人が入賞を果たした。
同本部の寺島治副理事長は「日本ではこれまで、イノシシの肉はボタン鍋などにしか使われてこなかったが、ヨーロッパでは高級食材として用いられている。これからもコンテストを続け、ジビエの裾野を広げていきたい」と話した。
県内では、イノシシや鹿などによる農作物被害が年々増加。県によると、野生獣類による被害は昨年度、約2億3000万円に及び、2001年度の約6000万円と比べ、約4倍に増えた。中でもイノシシによる被害が約6割を占め、捕獲されるイノシシの数も増えているが、その処理が課題となっている。
このため、県は3年前から愛知産ジビエ消費拡大事業をスタートさせ、同NPOに委託してジビエを食材に用いる方法などを探っている。
同NPOの佐藤融理事は「県内には保健所が許可したイノシシの解体施設が2か所しかなく、流通が限られているが、機会があれば野生で育ったイノシシのおいしい肉をぜひ味わってみてほしい」とPRしている。
出典:読売新聞