「ポルシェ 911」

誰でも知ってるスポーツカー。

自分の 911タイプ993は、最後の空冷エンジン。 

この当時でも

この大排気量で、 空冷であるメリットは、

もうホントなんにも無いのだが、

 

ポルシェ社は、客の固定観念から逃れられずに、

経営的に苦しくも

「空冷、RR 、変わらぬ車体デザイン」

ということで、

綿々とつくり続けざるえなかった頃。

 

小さな子供に車の絵を書かせたら、こんな形の車になるんじゃないか?

そんな原初的な形をしている事もあって、

 

この993世代以降も 

「911の ボディのカタチ」は、

アイコンとしては残ったものの、

 

その他は 、合理的な設計(生産性向上とコストダウン)に比重を移した

水冷式911シリーズになっていく。

 

 

「ジャガー XKR(x100)」

60年代迄、レースでのジャガー黄金期を支えた車体設計技術を 

Eタイプ、70年代 XJシリーズにそのまま使い続け、

 

イギリス病を克服できず、ついに90年フォードに買収されてからも

その技術をフル活用して出来た、最後の車。。

というか、

上の事情で新規開発出来なかった ようだが。。

 

新車当時で 

既に、30年近くの前からの技術遺産、

特に独特の後輪独立懸架 を使ったこの車の足回りは、

角が無くて、速くても乗り心地よく。

というもので、すんごく良い。

 

エンジンは 

ジャガー社の設立から、 (たった)4基目の 新エンジン 笑、AJ8シリーズ。

 

燃費は悪いがフィーリングは良い。このエンジンを

マルコムセイヤー調の伝統のホディーデザイン、に載せて登場。(ジェフローソン デザイン)

 

ジャガー 生粋の(古い)シャーシに、

ジャガー社純正新開発のエンジンと、60年代Eタイプゆかりのボディデザインという、、、

 

いたく いたく オタク心をくすぐる車、となったのだった。

(実際にも 歴代ジャガー車の中で一番売れたそうな)

 

が この後の2006年

総アルミボディの新型シャーシと、マルチリンクサスへと 

車の根本テクノロジーが全く新しい

XKR(X150)にフルモデルチェンジ。

 

なのでこの車をもって

ジャガー創業者 ウィリアム・ライオン卿自らの、ジャガー古の技術は

最後を迎えたのだった。。。

 

 

「シトロエン C5」

シトロエンDSを振り出しに、

1950年代から綿々と続けてきた シトロエンのハイドロニューマチック。

油圧と空気を使う独特かつ独創的な機構

途中フォロワーが出ては消え(というか技術提携) していたこの足回りも

 

「もうハイドロの役割は終わった」

という会社自身の見解で

 

このC5の後は

普通のバネとショックのサスペンションに代わる。

そして

「ハイドロ=シトロエン」

という 

 この会社のアイデンティティの図式が終了する。

(なのに また後日 「新生ハイドロ!」みたいな奴出してきたが、、、笑)

自分のC5は

シトロエン社 最後のハイドロで、

 

それまで、年々 乗り心地が固くなってきた、歴代ハイドロ車の中では、

最後の最後で 逆に柔らかいサスに戻っている。。

 

「もうさー最後なんでーー、あんま頑張んない。。。。」

という会社の考えだったんだろうか?笑。

 

でもだからこそ

歴代で一番信頼性が高く、最も完成されたハイドロ車。

に 

この C5は仕上がっている。

 

この3台の

「キーテクノロジー」である

 

「空冷」も 、「独特なIRD含む古い足回り」も、

そして

「ハイドロニューマチック」も、

共通するのは

今はもう無くなってしまった技術

 

技術というよりも、

もう「個性」と言ってよい、

歴史的技術の最後の輝きを、

 

今実際に楽しめるのは、幸せだよなー

とホントしみじみ思うのだった。。。