この鍵はもう30年近く使っている玄関の鍵だ。東京新橋にある鍵の老舗 堀商店ってとこ。

この鍵を導入した当初、設置に来ていた業者は
「ホリの鍵なんて凄いなー。この鍵見たら 泥棒も逃げますわ」と言っていたのを覚えている。
といいながらハイテクが進んだ近年、ディンプルキー、電子キー、生体認証、、など等
鍵のハイテク化でこの手の規模の小さい鍵専業メーカってきついんだろうなー、、なんて思ってた。
な訳も有り、随分長い間一つだけだった鍵も、KABAってとこのディンプルタイプのサブキーをつけ、
ワンドアーツーロックって奴になっていた
。
で最近、鍵を変える必要から鍵屋を呼ぶ。
電話したらおっつけやって来た鍵屋のご主人。
玄関の二つの鍵を見て、「うーん」とうなる。
あれ、古いんで全部とっかえなのかな??と思うとおもむろに
「凄いですねこの鍵の組合わせ」と感嘆してくれた。
えっそうなの?
「失礼ながら この地区で「ホリ」の鍵なんて見た事ないです。
有名な高級住宅街のしかもよっぽどの邸宅でないと無いですよ。これ」
へーーッそうなんだ。確かに昔鍵屋さんにも言われたけど、それって今でも有効な話なんだ。
「えーそうです。ホリの鍵は 形状が複雑でピッキングが元来やりにくいんです。鍵自身をドリルで穴開けようにも、ケースが硬くて歯が立たないですわ、ホリの鍵をみたら泥棒も逃げ出しますよ。」
ほっーー、そのセリフまだ有効なんだね。
「ホリなら、鍵シリンダーは全て最新のものと互換性があるんで、今回は最新のピッキング対策が入ったカギシリンダーに換えましょう。他メーカはケースが安くてドリルで一発で穴開いたり、機構が安物だったり。それに比べて例えばこのドアノブ、回すと中のバネが効いて、きちんと戻るでしょ。他のメーカはこんなこと絶対無いですよ。
いやーー作りが良いなーー」
いやーそういってくれると嬉しいねーー。
「あとこのKABAのキーも良いですね。」
えっこのサブキー?そうなの?
「ええこれ、サブキーの中じゃ一番良いんじゃないかな。キーの複製もまず出来ないし、ドリルとかも特殊合金なんで全く歯が立ちませんしね。この二つあれば鍵だけ見たら防犯は完璧です。」
すげーなベタボメだよ。
堀商店は HPを見れば判る、資本金900万ぐらいの老舗会社。そんなともすれば街の零細企業になってしまうようなトコが、いまだに一線で一流品を作り続けているなんて。。
鍵ってのは、規模を背景にした大企業の製品より、職人が知恵を凝らして作り上げるものが立派に通用する世界なんだなーと、ちょっと嬉しくなった。