
が、今回オレンジ塗装を剥離したら、メッキはOKとの事でそのままオリジナルのパールホワイトに塗装してもらった。
(メッキの上からの塗装は、喰い付きを良くする為プロはワザと表面を荒らすそうで、
という事は、再塗装時のあの業者は結構いい加減な仕事をしていたって事かーーーまっ不幸中の幸いという事で)
あがってきた塗装は、ウレタン特有のポッテリした感じの塗装で、オリジナルのパールホワイトとは若干違う。ただ往時の色を知っている人に頼んだだけあって、色の雰囲気は極々良く出ている。
今回ダウンチューブのロゴも頼んでいたが、初期のR2-4はロゴがイタリックっぽい小文字、その後のR2-5になると大文字のロゴになりこのロゴが一番人気がある。
迷わず、「往時は大文字のロゴです」と言い切って注文していたが、いざあがってきたフレームをしげしげと眺めるとーーー。
あっ!。
何十年ぶりにロゴの書体を思い出した。そう小文字だった。黒い筆記体の小文字。
なーんか 出来上がったフレームに違った雰囲気を感じていて、遂に思い出したのだ。。
しまったなーー。
暫くどうしようかと悩んだ。
このフレームはR2-5という車種と思いこんでいたが、実はその前のモデルR2-4だったのだ。 まっR2-5と4の違いは、フレームの材質と仕上げは全く変わらず、ただ構成部品とロゴ、それにシートチューブに赤胴抜きといって赤白のツートンカラー入るだけの違いなのだがーー。
(絹の人も「R2-5なら普通赤胴抜きの筈なんですけどーーホントにロゴ大文字だった?」とも聞かれていたが、自分は完全な勘違い野郎だった。)
まっ、いっか。
あまり拘りすぎると禿げるしなー。
このフレームは、石渡の022が使われているそうで、この当時のシルクはウンノのデイバイデー(D2×D2)が上級版、「片倉Cr-Mo」ってシールが貼ってるのは大抵石渡だそうだ。
ちなみにウンノ(海野)は、元東京世田谷にあったパイプメーカで ゴルフシャフト等の製作をしていた会社だそうで、神奈川の愛甲石田に工場移転した後随分昔廃業したそうだ。
このパイプはシームレス管のバデッドで、バデッド部分を通常は引いて作る(引き抜き管)ところを押して作る、そのために精度が出るそうだ(意味わかってませんが、押し出し管って製法もあるからそれの事かな??)。
一部ネットで、シーム(電縫)管だとか、旋盤でバデッド部を作ったとか書いてあったがどうもガセらしい。
昔の方が精度が良いと言っても、所詮発展途上国が作った自転車。
確かにパイプの精度は良かったかも知れないが、それは自転車に求められる適正な精度が良く判っていないからそうなってしまっただけかも。
フレームやパーツ等の総体が自転車の性能を構築している以上、パイプだけ品質高くてもしょうがないよなー。
それでは「一部過剰品質」って事だけになってしまうもんなーー。
それを幻化して崇めてもなーーーと感じるのだった。
フレームとしての片倉シルクは最近やたら評価が高く、絶版品が高値で取引されているが、
絹の人は
「反省点として
自分も含め自分達が育てたブランドの価値や日本製品の誇りが、当時の日本人自身にあまりになさ過ぎたのではないか?
数が少なくなり、希少になってからその価値に気づいて市場を漁って商品を買い求めても、メーカはおろか技術の継承やブランド含めもう既に何も残っていない。。。」
と嘆息されていました。
うーーん、「日本人の価値に一番気づいていないのが日本人」
この間読んだ「日本辺境論」にそんな趣旨の事が書いてあったがそういうことかなーーー。
とここまで書きながら、R2-4を所持しているのは「自転車持ち」の自分としては単純に誇らしいのであった。
まっ相変わらず まとまりが無い斜めな文章だか、斜めに喜びを表しておく。