
結局 戦前の教育が良かったとか、生活の雰囲気が良かったって言ってる人たちは、気分的なノスタルジーが大きく占めていて、
戦前は 食うにも困る圧倒的な貧民と 極一部の金持ちという図式の中で、貧困層は、貧困のまま生きるしかなかった、つまり
大多数の人は「貧乏人の子は貧乏」という連鎖の中で暮らしていたのが戦前だという内容だ。
まっ若干の偏向はあるのかも知れないが、自分の親父辺りが話していた内容と大体あっているような気がするので、当たらずとも遠からずって奴なのかな。
内容は、当事者の証言や当時の統計を噛み砕いて採用しているので、非常に説得力がある。
今教育が、ゆとり教育から、詰め込み教育へ回帰し、人としての道徳観は戦前に学ぼうという機運(雰囲気)があることに、実際の戦前をきちんと把握した上で、考えないとダメダゼと思わせる。
この頃の圧倒的大多数の貧乏人の成り上がり方は、所謂立身出世である 軍隊か海外開拓団への参加ぐらいしか思いつかず、他に言われるような「大学出てから学士様」ってのは、食うや食わずの貧民層には実際無理な話だったらしいと言うのも興味深い。
財閥解体、農地解放で 地方の大地主は農地をほとんど没収されたわけだが、その中でも 秋田の豪農本間家が千代田区の1.5倍の農地(東京ドーム320個以上)を持っていて小作農民が数万人いたってのは、正直検討見当が付かん。
一方財閥も トップ近くでの年収は今の50億円以上との事で、
ただし、このへんはつい最近のアメリカのCEOの常軌を逸した年収を考えると想像はまだ付くな。
この作者の続編 「戦後の~」の中で、元祖ノーと言える日本人として取り上げられる白州次郎について、戦後当時 日本の基幹産業企業を海外に売り飛ばして儲けようとしたり、外交特権で資産逃避のため海外に巨額の財を持ち出して、国賊扱いされた白瀬が今やヒーロー扱いとは、、というくだりがあり。
人の記憶の曖昧さ、暴君ネロを追い出したローマ市民がその何年後か熱狂をもって彼を向かいいれたなんていう(他にも マルコス大統領夫人とかポルポトとか色々ありますな。) どこの国でもある人心の弱さってのを良く感じさせます。