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先日修理屋工場にマセラティのクアトロポルテが入っていた。

エンジンは2800のv6ツインターボ。オーバーヒートでの修理との事。
ヘッドを外したエンジンを見ると、もう配線ゴチャゴチャのスパゲッテイ状態。

イタ車はランチャデルタを筆頭に
とにかくみなエンジンルームが手を入れるように出来ていない。

思いつきでチューニング(ターボ化)していった
としか思えないような造りになっている。

壊れないなら文句も無いが、またこいつが良く壊れるし、
耐久性とか考えてホース類引いて無いんだろーなー。よく漏れる/切れる/破裂するが起こる。

この車もヘッドを外すまで、ターボを始め補器類/ホース類を相当外したとのこと。
「まっこんなもんだろ、イタ車は、」が 余裕の社長

外したヘッドは歪んでいて面研(ブロックとの平行を出すためコンマ何ミリでヘッド面を平滑に削る)が必要とのこと。
もともといつの間にかクーラントが漏れていてそのまま車に乗ってしまってのオーバーヒートらしい。(いつの間にかクーラントが漏れてるってのがイタ車らしい。) 
それに教科書どおり、オーバーヒートでヘッドまで歪んじゃうのかーー。

ところが、開けてびっくりこのエンジン
過去にもヘッドを歪ませていて既に面研してたらしい。

しばらくじっとヘッドを見ていた社長
「おいおい面研の限界超えてるぞこれっ!!」と唸る。
既にコンマ5mm程度面研されていて、これ以上は危険という事らしい。

面研できないとなるとヘッドの交換しかないわけだが、、、、、
「片バンクで80万だってさ、新品で」

なーんも付いてないサラの新品ヘッドが一個80万、、V型なんで二個で160万で
さらに他の部品とか入れると、、
(そんな払えるわけ無いよなーこのオーナー)

「ほんと頭くんなここら辺の車はっっ!」社長はだんだん煮詰まっていたらしい。

数日後
社長の工場に、意を決してヘッドを面研したヘッドブロックが置いてあった。
「加工屋にビビられたけど、やってもらうしかねーもんなーー」

削られたヘッドは、度重なった面研で、バルブのシートリングの一部に面研部分がかかって楕円に削られている。
すげっこれっ。大丈夫なんすか?こんなに削って、バルブとかピストンに触んないの?

「うるせー、大丈夫なんだよ。だいたい 忙しいんだから帰れよ、いらつくからっ!」
と工場を追い出された。やはり相当に詰まっているらしい。

さらに数日後、マセラティの納車を無事終えた社長の工場で
社長はようやく、落ち着きを取り戻していた。

「あれのお陰で、他の車の修理が全部遅れたぞっ!。客からはまだかまだか言われるし、忙しいな」

お疲れ様でした。