今朝はとてもいい目覚めだった。
肌寒さに春の気配を感じとれる陽射しが気持ちいい。
今日は8ヶ月検診の日、産まれてくる赤ちゃんの成長に胸を踊らせながら病院に向かった。
また、お腹に冷たいジェルが塗られる。
「では、今から赤ちゃんの様子を見ますね。」
先生が大きくなってきたお腹に超音波のヘッドを上手く滑らせた。
滑らせていた手がふと止まり、1分もない間の後、先生はこう言った。
「神崎さん。赤ちゃんの腎臓にね…小さな腫瘍の影が見られます。詳しい検査は産まれてからしていきましょうか。」
一瞬、時が止まった…。
(え?!先生、赤ちゃん、病気なの??
嘘だよね?嘘だよね??)
その後、腎臓に腫瘍の影が見られ産後に詳しい検査が進められていくという話を聞いた。
もし、赤ちゃんがその病気だとしたら、移植手術をするか、人工透析で人生を送るのだと話された。
その後、泣きながら帰った路の記憶は覚えていない。
ガチャ…。
深夜2時、またいつもの時間に彼が帰ってきた。
「おかえり。あのね、今日、赤ちゃん検診だったの、それでね…」
「ああ…。検診だったんだ?
ごめん。ちょっと、疲れてるから。
明日から出張だから、出張帰ってから聞くわ。」
「あのね!まぁくん、赤ちゃん、病気なんだって!」
「だから!出張帰ってから聞くって!!
もう、疲れてるから…!」
彼は少し苛立った口調でネクタイを外し、今日も目を合わせずにベッドに入った。
彼が寝息を立てた頃、
今日も涙が一粒落ちた。
