樺沢紫苑 読んだら忘れない読書術

ゴールデンウイークに熟読しようとキープしていた本。
  
樺沢紫苑さんの新刊『読んだら忘れない読書術』。
  
先ほど読了した。
 
読書家向けの暗記本かと思いきや……完全に予想を裏切られた。
 
猛烈に本が読みたくなる!!!
 
効き目抜群の強力カンフル剤である。
 
たとえるなら、村上春樹の名著『走ることについて語るときに僕の語ること』のような本だ。
 
『走ることについて~』は、読了後に、猛烈に走りたくなる本だ。
 
何もランナーだけに限ったことではない。
 
ランニングに興味のない人、それも「ランニングなんて死んでもするもんか!」と断言しているような人でさえ、思わず走りたくなる——そんな本なのだ。
 
それは、著者の村上春樹が、ランニングそのものではなく、「ランニング」という行為を通じて、自身の仕事やライフスタイル、あるいは、生き方や哲学を語っているからにほかならない。
 
行間からにじみ出るのは「人生の輝き」そのものだ。
 
『読んだら忘れない読書術』にも、『走ることについて~』に似た読後感を覚えた。
 
この本で語られているのは、「忘れないための読書ノウハウ」だけではない。
 
「読書」という行為を通じて、どれほど人として成長できるか。どれほど視野を広げることができるか。どれほど素晴らしい人生を手にすることができるか——が、書かれているのだ。
 
読書をすることで得られる恩恵をこれほど具体的かつ分かりやすく示した本が、かつてあっただろうか。
  
書店でこの本を手に取るのは、間違いなく「読書好き」だろう。
 
しかし、私はあえて、読書に興味・関心がない人や、「本なんて読みたくない!」「本を読むのは苦手……」「本なんてつまらない!」と思っている方に、この本を勧めたい。
 
勧める理由は簡単だ。
 
この本を読めば、猛烈に本が読みたくなるからだ。
 
読書を通じて、どんどん自己成長していく自分自身をイメージできるのだ。
 
「自分も読書を通じて人生の可能性を切り開きたい!」と心の底から強く思えるのだ。
 
一冊の本が人生を変える。
 
よく耳にする言葉だが、『読んだら忘れない読書術』こそ、その一冊にふさわしい。
 
わずか1500円で人生の景色が変わる。
 
読書ってやつは、なんて素晴らしいんだ。


読んだら忘れない読書術/サンマーク出版

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