ひとつの文章で同じ言葉を何度もくり返して使うと、読み手に単調で稚拙な印象を与えてしまいます。

<例文>
高校球児にとって、夏の甲子園に出場することは、大きな栄誉だ。甲子園の舞台に立てるのは、各都道府県を代表するわずか47校。甲子園を目指して、選手たちは、日々、厳しい練習に耐えてきた。

「甲子園」という言葉が3回連続で出てくるため、少しくどく感じます。

<例文の修正>
高校球児にとって、夏の甲子園に出場することは、大きな栄誉だ。夢の舞台に立てるのは、各都道府県を代表するわずか49校。憧れの地を目指して、選手たちは、日々、厳しい練習に耐えてきた。

初めの「甲子園」以外は、「夢の舞台」「憧れの地」に言い換えました。

ほかにも「球児の聖地」「晴れ舞台」「プロ球界への登竜門」「(日本中が注目する)夏の祭典」……など、さまざまな言葉が考えられます。

言い換えるのは手間ですが、同じ言葉を連発しすぎるとボキャブラリーが乏しい人? と思われかねません。

何よりも、読み手に単調な印象を与えてしまいます。

同じ言葉をくり返さずに、別の表現を織り交ぜることで、文章が引き締まります。このひと工夫を惜しまないようにしましょう。

ただし、言葉を言い換えるときに、前後の流れを寸断しないように気をつけましょう。

たとえば、「甲子園を目指して」を「憧れの聖地を目指して」に言い換えるのは、意味合い的に自然です。

しかしこれが、「プロ野球の登竜門を目指して」と言い換えたら、読む人は違和感を覚えるでしょう。たしかに甲子園は「プロ野球の登竜門」ですが、前後の文脈とのつながりに欠けます。

言い換えるときには、前後の文脈を考えて、できるだけ自然な言葉を選びましょう。

違和感を生み出す言い換えしかできないようであれば、ムリに言い換える必要はありません。

もちろん、読み手を混乱させるほどたくさんの言葉を使うのもNGです。

サジ加減は大切にしてください。

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