ひらくシリーズ、7話目。

ひさびさに、いきます!

<↓前回までの記事>
私が「“ひらく”を伝えたい」と思った理由
<1/病気を隠してきた私>
<2/がんばればがんばるほどしんどくなっていく>
<3/白杖への抵抗>
<4/負けたくないという気持ち>
<5/“当たり前”が壊れていく>
<6/一番怖かったことに挑んだ日>

***

「誰といる時でも変わりなく
白杖を使ってみること」

と決めた一週間後、

それまで病気のことを話していなかった知人のところへ
初めて白杖を持って出かけていきました。

待ち合わせ場所に到着すると
すでに知人の姿が。

ドキドキするのを隠しつつ、
つとめて普段通りのあいさつをしました。

そんな私を見ながら
ちょっと驚いたような表情をする知人。

白杖を指しながら
「それ、どうしたの?」
と聞いてくれました。

「実は、もともと目の病気で。
視野が狭くて歩く時に不便だから
最近白杖を持つことにしたの」

いつもより少し早い口調で
用意していた通りの返事をする私に、

知人は、視野が狭いという症状について
いくつか質問をしてくれただけで、
後は普段通りに接してくれました。

あれ?
あんなにビクビクしていたけど、
意外と平気かも?

ちょっと緊張しすぎたのか、
この日のことは
「ただただホッとした」
ということしか覚えていません。

それから
次の日も、その次の日も
白杖を持って友人や仕事で関わる方々に
会いに行きました。

何回か繰り返しても、
毎日やっぱりドキドキして、
「今日はやめとこうかな」とか思う。

でも、それでも続けているうちに
少しずつまわりの人のやさしさも
感じることができるようになっていきました。

私の白杖を見て、

ものすごく心配をして
たくさん助けようとしてくれる人、

そのことにはあまりふれずに
普段通りに接してくれる人、

白杖のことをあまり知らないと言って
ストレートにいろいろと聞いてくれる人、

人それぞれ反応は違うけど、

「どれもやさしさなんだ」

と、自然と感じました。

私に会った人たちがどう思ったかを
直接聞いたわけではないので
本当のところはわからないけど、

段差があると注意を促してくれたり、
私がちょっと歩きづらそうにすると
スピードを落としてくれたり、

そんなちょっとしたさりげない気づかいを
何度も何度もしてもらっているうちに


必死に他の人が歩くスピードについていこうとしたり、
見えないのがバレないように取り繕ったり、

これまで当たり前のようにしてきたことが
必要なくなって、

そうしたら私のほうからも
「ちょっと待ってもらえる?」とか
「ちょっと腕を掴んでもいい?」とか

少しずつ少しずつ
「助けて」が言えるようになってきたみたいです。

「恥ずかしい」という気持ちも
「かっこ悪い」という気持ちも
「負けたくない」という気持ちも

ゼロになったわけじゃないと思う。

でも、それ以上に

「人にやさしくしてもらっている」
「大切に扱ってもらっている」

という喜びのほうが大きく大きくなっていきました。


つづくうさぎ 
大きくなっていったのは、喜びだけじゃなかった!?
もう少しだけ、続きます。


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