文殊仙寺 ~三人寄れば文殊の知恵~ | Natural★Flow 

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福岡県北九州市在住フリーライターのブログ。

いろいろな人や情報と出会って感じたこと、伝えたいことを綴ります。

自分のココロに忠実に、書きたいことをありのままに…。

7月3日、「三人寄れば文殊の知恵」発祥の地といわれる
大分県国東半島の文殊仙寺に行ってきた。
知恵の神様・文殊菩薩をご本尊とする修験道の山寺だ。

「三人展のみなさんで行ったらいいですよ」
と国東の友人に勧められ、9月の三人展に向けて
新しい知恵を授かりますように…と願いを込めて。
朽網駅で待ち合わせ、佳世ちゃんと一緒に久子さんの車に乗って出発~!

こんな感じで動くときは、いつも何かが起こる。
大きな気づきがあったり、ビジョンが見えたり、過去世とご対面したり、
シンクロの連続だったり、啓示を受け取ったり。
不思議な体験をいろいろしてきた。
最近の出来事から見えてくる自分の課題や次の展開について、
…と言葉にすると固くなるが、楽しくおしゃべりをしながら国東に向かった。

パワーストーンアーティストの佳世ちゃんは、石から情報をキャッチする。
相手の潜在意識、葛藤や疲労、その他もろもろ…。
しんどいものを保有している相手と会うと、自分もしんどくなる。
この壁を越えなければ仕事を続けていけない、という限界を感じていた。

久子さんは、ヒーラーとして、奏者として、朗読者として、
次の展開に向けて歩み始めていた。
直感に従って、たおやかにチャレンジを続けている。

私は、何かと頼まれごとを受けやすい癖を再度自覚し、
自分にしかできない仕事をやっていく必要性を感じていた。
よいことや、できることをしていたら、本来の自分の使い方を誤る。

今まで何度も自覚してきたことだが、また違ったレベルで、
仕切り直しの時期にきていた。
らせん階段のように、上がっているけれど同じような課題を見る。

肯定的、好奇心旺盛、頼まれやすい、引き受けるとちゃんとやってしまう。
だからこそ、気をつけないといけない。
お断りする、というよりも、他人の仕事を受け取らず、
しかるべき人にやっていただく。
他の人ができることは、他の人にまかせて、
疲れないやり方で自分の時間を創るのだ。

時間がかかっても、お金にならなくても、
この体験をブログに綴ることは、私にしかできない役目の一つだと思っている。


お寺まであと少しというところで、道に迷ってしまった。
なんか違うな~と嫌な予感がして、車を停めると、
目の前に一台の軽トラが、すーっと停まった。
道を歩いている人は一人もいなかったので、
このおじさんに聞くしかない!まさに救世主登場。

やっぱり文殊仙寺は逆方向だった。
なんでナビは全然違う道を示したのだろう。
「曲がるところでハザードを出すからねー」と、
ご親切に途中まで先導してくれた。
北九州から3時間ほどで、文殊仙寺に無事辿り着いた。

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あー!本当に「三人寄れば文殊の知恵」と書いていある。

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なんか、うれしい。
きっと知恵を授かるような気がする。

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緑の息吹を気持ちよく感じながら、長い階段を上った。

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到着すると、お腹はペコペコ。
神様にご挨拶をして線香をあげた後、
予約していた精進料理をいただいた。
期待以上に豪華で、美味しくて、大満足!

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(注)精進料理は4人から。一人2500円。
私たちは4人からと知らずに申し込んでしまい、
先方のご厚意により特別3人で出していただいた。


「せっかく遠いところを来られたのだから、
 何かされますか?
 写経とか、座禅とか、護摩だきとか…」

「護摩だきやってみたーい!」と意見が一致し、
わくわくしながら、本殿に移動した。

本殿は奥の院でもあり、さらに階段を上がって山に近づく。
午前中は晴れていたが、午後から小雨がちらつきはじめた。
辺りは少し薄暗くなり、本殿周辺は独特な雰囲気に包まれている。
役行者さんを拝んだ後、本殿に入った。

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雰囲気は独特だが、厭な感じはない。
長い歴史、畏敬の念、厳粛さ。
タイムスリップしたような感覚もあった。

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実は、誰も護摩だきというものを知らなかった私たち。
5千円と聞いて、そんなにするの?と一瞬思ってしまった。
木に願い事を書いて燃やしてもらうのかと軽く考えていたが、
どうやらそんなレベルではないらしい。

一人ずつ用紙に家族全員の名前と生年月日、
願いごとを書き、祈祷していただく副住職に渡した。
これは、神社でいうところの正式参拝なんだ、
と遅ればせながら気づいた。

本殿の中は、まさに異空間。
漆黒の静寂に包まれている。
結界がはられているような厳かな場。
自然に背筋が伸びた。

副住職が火を焚きながら経文を唱える。
私たち3人は椅子に座って、その様子をじっと見ていた。
炎が真っすぐに燃え上がる。
風がないせいなのか、まるで芯が通っているかのように
炎の姿は揺らがない。
ゼロ磁場のような空間だった。

混じりけのない純粋な火。
それは、ろうそくのように安らかな火ではなく、
キャンプファイヤーのように暖かみのある炎でもなく、
どんど焼きのように、さまざまなものを焼き尽くしながら踊る炎でもなく、
凛とした強さを持つ美しい炎だった。

火を見て美しいと思ったのは、初めてだった。
純度が高くて軸があり、潔いことが美しい。
このあり方が、真の知恵につながる。
そう確信した。
太鼓の音が、体の芯まで響いた。

一通りの儀式が終わると、護摩だきについて説明があった。
いろいろなお話をさせていただいた後、
久子さんが「ハモン」の楽器を奏でた。
音が波動となって、響き渡った。

こんな深い体験ができるとは…。
金額をはるかに超える大きな価値があった。
導きに従って動いた先には、いつも予想を超える何かが用意されている。

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結局、文殊仙寺には3時間ほど滞在した。
1時間半くらいかな、と思っていたので、
次に立ち寄る豊後高田市の友人宅に電話を入れ、
遅れる旨を伝えた。

次の行き先を副住職に伝えると、親切に道を教えてくれた。
豪雨の中を出発!
風がなく、真っすぐに天から降り注ぐ雨。
洗われているようで気持ちがよかった。

ところが、しばらく走ったところで、また道に迷ってしまった。
副住職からいただいた地図と、ナビが示す道が違う。
逆方向なんじゃないかな…と、停まって考えていると、
隣に一台の車が停まり、窓を開けてこちらを見ていた。

あー!! 文殊仙寺の副住職。
「車が停まっていたので、やっぱりそうかなと思って」
すごい再会。なんでーここにいるの!?
やっぱりって…、なんで私たちだってわかったの??
そもそも車を知らないし、雨で外から顔も見えにくい。

「一年に何回かしか行かないところなんですけど…、
帰ってきたらまだ車が停まっていたので」
と微笑みながら言った。
「逆方向です。ハザードを出すので、そこから曲がってください」
これって、行くときに会ったおじさんと同じセリフだ。

「ありがとうございます!!」

「有り難い」という言葉の意味そのものを体験し、
並々ならぬご縁を感じた瞬間だった。

副住職の車の後を走り、教えてくれた道を曲がって、
無事、豊後高田市の友人宅に辿り着いた。

友人宅では、台湾仕込みのお茶会をした。
十年以上前、台湾在住時に大好きだった茶の世界。
お茶屋さんに数えきれないほど通い、
いろいろな名茶を飲み、作法も教わった。
すっかり忘れていたこの世界を、最近になって思い出す機会があり、
趣味&芸として復活した。

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茶道具一式と、厳選した茶葉を持ちこみ、
みんなで極上の味と香りを楽しんだ。

豪雨のために電車が止まっているというので、
夕食は夫に任せ、ゆっくり滞在してから帰宅した。
これもラッキーだったなぁ。

苅田駅まで久子さんの車に乗り、佳世ちゃんと一緒に降りた。
もうすっかり雨は止んだというのに、まだ電車がストップしていて、
20分待ってから出発した。
結局、予定より3時間ほどオーバーして帰宅。
夫と子どもたちは夕食もお風呂も終え、テレビを見てくつろいでいた。
食器もきれいに洗われていた。

なんて素敵な流れ。
この安堵感、主婦ならわかるはず!

時間の枠も飛び超えたような一日だった。