長谷寺の本堂は1650年建立(新築)と案内板にあります。
観音様は8代目で室町時代の作と言われます。
自分が撮った本堂の東側の写真を最近になって見直しました。
以前、このブログでも“本堂は新築に匹敵する解体修理”と書きましたが、どう見ても新築でないことがこの写真からもわかります。
上層部の組物(A)は風化がなく、周辺より明るく見えます。
下層部の組物(B)は全て周辺の柱等と同じ色調・質感であり、風化も認められます。
これらの部材は建物をバラさないと交換できない位置にありますので、薄い色のそれが所謂創建時(1650年・江戸時代の初期)のもので、他はそれ以前ということになります。
本当の創建時(520年)からの部材の%はかなりのものと思われます。
根継ぎされた柱が何本もあると調査報告書に書かれていますし、内内陣の柱には素晴しい絵(倭国時代のものの可能性大)が描かれています。

