今回の改元に伴う大宰府・万葉集ブームをより実り多いものにするため、米田良三氏のメッセージを掲載します。
AB&JC PRESS版『日本国王室全滅亡 東アジアの悲劇』の「序」全文です。
学校で習う歴史とかけ離れすぎていて、ほとんどの人がお手上げとは思いますが、理解できた暁には世の中が違って見えます。
今上陛下、皇太子殿下のイメージは限りなく倭国の帝に等しく、有り難いことです。
西暦2013年の日本は、米国の占領下に入った1945年から六十九年目を迎えている。
日本各地に米軍基地が現存することから、未だ日本が米国の統治下にあることは否定できない。
そこで日本人の一人として日本を統治する米国の認識に注文を付けたい。
認識の基本は歴史の把握に尽きる。
ここに日本の歴史を正しく知る為の小冊子を提示する。
605年(光元元年)にそれまでの倭国を日本国に国名変更している。
首都は筑紫にあり、北海道を除く日本列島と朝鮮半島南岸国を含めた連邦国家であった。
東北地方の連邦構成国は陸奥国、近畿地方の構成国は扶桑国(後の大和朝廷)である。
扶桑国は630年頃から国力が増し、645年に大化の改新を行う。
次に、その日本国軍はなぜか663年の白村江の戦いに赴き、唐軍に負ける。
664年から672年までの九年間、筑紫は唐軍により占領され、日本国は全滅亡する。
672年、唐軍に替わって筑紫に入るのは扶桑国軍(大和朝廷軍)で、王室寺院 観世音寺を解体移築し、他の日本国文化も丁寧に消し去った。
日本全体を天皇家が統治し、史上最長の千三百四十二年目を迎えるなか、現代日本人は米国と天皇家の二重の枷(かせ)の下に在る。
白村江の戦いの裏には日本国・百済国・高句麗国を滅亡させるという、唐・新羅国・扶桑国の三国密約があり、日本国は用意周到で卑劣な罠に掛かったと思われる。
百済国と高句麗国は国情や滅亡が嘘でも一応は歴史書に記されるが、日本国は存在したことも、滅亡したことも記されていない。
そして密約は果たされる。
新羅国は統一新羅として朝鮮半島・済州島を領有し、扶桑国は日本国として日本列島を領有し、木造建築を中心とした日本文化を継承する。
宗主国である唐は統一新羅国との国境を確定し、日本王室の宝物と日本国の石造文化を略奪し、阿弥陀信仰は中国で栄え、日本列島に至ったとし、さらに筑紫占領の事実を歴史から消した。
日本国は、比較宗教学の中村 元 が東アジアに現れた普遍国家と表現した、稀有の文化を持つ仏教王国であったが、筑紫を中心とする全ての存在が消され、今日があることに歴史の真実はある。
封印されていた『源氏物語』に日本国の時間と空間が今蘇る。
人類最高の果実をもぎ取ったのは人間のひとりで、その欲望は仕方のないことと認めたのは倭国王 倭薈、後の阿弥陀如来である。
現代日本人は深層に阿弥陀の教えを共有していることを知らない。
米田良三