「あの頃は良かった!」と言う人が結構多いのは“過去は余程のことがない限り美化される”からで、あの映画のヒットの理由もそのあたりにあるのでしょう。
当時の生活を振り返ってみると、本当に良い時代と言える理由はただ一つ、未だ二交代勤務(主に製造業に於ける1週ごとに昼夜が入れ替わる方式)が始まっていなかったから、と思うのです。
人生の大半を時差ぼけ状態で過ごす働き手の存在が、この国全体の心からの幸せを奪っているのです。
このような非人道的な仕組みはどのように始まったのでしょうか。
高度経済成長期以前、トコク(常苦)自動車は傘下の下請け企業の社長に招集をかけ、二交代勤務の実施を迫り、下請けはその考えに同意したのです。
「やります」と尻尾を振ったのがウンのつき、古今東西稀に見る“ありえない働き蜂神話”が始まったのです。
トコク自動車を良く知る昭和14年生まれの人が教えてくれたお話です。
to be continued