ダッフィーを抱いていると、すごく心が落ち着いてくる。

やだなあ、とか辛いなあ、とか
ネガティブ感情を吹っ飛ばしてくれる。
というよりそれらを吸収して、

「たいしたことないよ」
「そんなに気を張らないで」

「大丈夫」

って、そう、私に語ってくれているかのようで、すごく嬉しい。

小さな腕も足も、
つぶらな瞳も、鼻もなんでも
サイズが本当ちょうどいい。

ほどよく触れる、その体の形がたまらない。

彼が買ってくれた、大切なお人形。
ずっとずっと、大事にするよ。

頭を撫でて、ぎゅって抱いて、
そっとみつめて、愛するように。
いつかきっと、その先に。

離れ離れにはならなきゃいけないときがくるって
どんなときでも昔はわかってた。

だからだから、それを勝手に想像しちゃって
想いのままに涙を流し、怒りを覚え、自己完結を繰り返してた。

そんなことに向き合わないのは、
きっと今が、幸せすぎて、離れる隙間を考えられなかったから。
もうどうでもいいや、って放棄していたんだから。


先生がいなくなったとき、
奥様はどうだったんだろうなあ。
娘さんも泣いて泣いて、いたんだっけな。

半分に折り重なっていた責任が
一人で抱えなきゃいけなくなるとき。
重圧に押しつぶされそうで、
心もなにもかもが、自分の手元になくなってしまいそうなそんな気がする。


だったら、だったら。
いっそのこと、とは思ってしまう。

先生は最後に、どんな言葉を残したのだろう。
もっと生きたかった?人生楽しかった?
先生の話が聞きたい。ねえ、先生。
動機は不純でいいのだと思う。
結果がすべての世の中だから。

動機は不純でいいと思う。
貞潔であることが素晴らしいなんて、目に見えないから。

なによりも強い動機があれば、いい。
ミーハーともよばれようとも、
最終的に勝てば、それでいいのだ。
締め切りがあると、やれるものなの
少しずつペースをすすめて、言葉を綴ろう
1年に12本、完結させる。1年ものの、短編集。


私だけの、物語。

勝負をかけて、いくからね。
具体的目標を定めて、いくからね。


何気なく、関わってくる。
自分の想像する環境、だれか、物、出来事。
無意識のうちに近づいてくる。
もしくは、私が近づいていっているのか。
わからないけれど、不安な気持ち。

それは未来への希望にも変わるけれども
恐怖のような一つ難しい感情を組み込んで、
日々を生きていくのって、簡単じゃない。

だからこそ、おもしろいんだろうけど。
だからこそ、甲斐があるんだろうけど。


むー。
もう一人で生きてけなく、なっちゃう。
いなくなったときに頼るのは、きっと過去の記憶だから。

「なんで別れる前提で話しちゃうの?」って
問われたときに、まともに答えられなかったのは。
いつだって一人だって、そう思っていままで、
耐えていきてきたから。

いまさら、頼れるわけがないんだよ。

いつも、愛されてると実感する。
私を育ててくれているところ。
沢山の知的好奇心を刺激し、欲求を満たす。

私の彼氏であり、父親のようであり、兄のようであり、
幼馴染のようで、それでいて上司と部下みたいで、
最終的にいきつくところ、彼が天才で私が凡人のよう。

それなのに、愛してくれる。

愛って言葉にすると、
なんだか陳腐で下らない。
でも使わずにいられないのは、
「愛」という言葉がこの世にあるから。

他に正しい言葉があるとするなら、選び取りたい。
別の文を綴って、はっきり、わかりやすいよう伝えたい。

あったかくて、優しくて、包んでくれて。


大好きな場所に連れてってくれたとき、
車のなかで、こう言われたの、覚えているよ。

「僕がどれだけ愛しているか、わかったでしょ」、って。
過去の手紙を読み返していた

人の心は、流動的だな。
あのとき、これからも一緒でいようね、と誓い合って
ずっとずっと離さないなんていってた関係なのに、

もう最後は、ガラスがはっきり割れるように、分裂してしまった。

それはもしかしたら現在の恋愛だって
通じるかもしれないと考えるとすると、私は怖い。


今、大好きなんだよ。彼のこと。

それなのにもしかすると、
本気で憎む日がやってくるのかもしれないという
一抹の可能性を考えただけでも、とても怖い。

嫌いになんか、なりたくないよ。
ずっとこのまま、好きでいたいよ。