(め)組 DSL卒業興行~これがド・インディ真っ只中の生き様だ!アクトレスガールズも華添える~ | プロレス表舞台の放浪記

プロレス表舞台の放浪記

一プロレス・ファンから、電子書籍『プロレス表舞台』を立ち上げた斉藤雅治が、プロレスと関わった日々を想いのまま、書き綴る。

 13日、高島平区民センターにて、(め)組プロレス、ドラゴンソルジャー・ロウ(以下、DSL)卒業興行が行われた。

 

 「どインディ・プロレス」 DSLの引退試合は、壮絶な闘いの末、完全燃焼で最後の試合を終えた。

 決してメジャーと対等とは言えないが、DSLは自分の持てる力を出し切り、ヘロヘロになりながらも、格好悪い姿もさらけ出し、ありのままの自分の生き様をリング上で隠すことなく披露した。

 笑いと涙、友情と、見ている観客の愛情、全てが凝縮され、感動的な空間を生み出した。

 2005年のプロレスデビュー、2011年の(め)組プロレス旗揚げより、地道なプロレス活動、どインディ街道真っ只中をひた走ってきたDSL。

 これまで、ケロべロス道場や、チョコレート広場、雪上、等、リングのないプロレスをメインに、時には観客数名といった中でも、コツコツとプロレス活動を続けてきたDSL、そこにはプロレス愛が感じられた。

 最後を締めくくったのは、リング上でのプロレス、アクトレスガールズ提供試合もあり、100人近く満員の観客が、DSL最後の試合を見届けた。

 

 おそらくDSLと言っても、プロレス・ファンでも知らない人も多いかもしれない。勿論「プロレス表舞台」の読者は、ほとんどの方がご存知と思うが・・・

 一般人100人に聞いたとすれば、猪木が99人、現在の新日本プロレストップ選手が数十人が知られているレベルだろうが、DSLは1人ぐらいかもしれない。

 それでも、DSLは、日本のプロレスに確実に爪痕を残した。これまでのプロレス活動は、ファンの心に刻み込まれた。

 日本のプロレス史に、DSLというレスラーがいたことは永遠に残ります。

 「プロレス表舞台」では、ここにDSLの1ページを記録し、皆様にご紹介致します。

 

「どインディ~ナンバー・ワン!フォーエバー!フォーエバー!フォーエバー・・・・」

 

■(め)組プロレス DSL卒業興行

日時:1月13日  開始:17:00

会場:高島平区民センター

 真打登場!この日メインイベント主役のDSLは自動2輪車に乗り現れたが・・・この後、トラブル発生、歩いて入場。

 DSL vs. 木藤によるタッグマッチ対決。当日、入場時に発表となったそれぞれのパートナー、H=小島マイケル、I=クズ殿with ZIGOROであった。

 写真は、椅子を首にかけ、エプロンでDSLのサービスカット。

 マイケル vs. クズ殿の攻防をコーナーで見守るDSL。クズ殿は変態オカマ・チックな動きで弱々しいが、黄色いガウンを脱がされると急に強くなった。

 タッグマッチの最後を締め括ったのは、DSLのダイビング・イナバウアー。これまで、DSLはリングの無い会場で、様々なところからダイブして

きたが、引退試合は、コーナーポストよりダイブ。

 

<クズプロフォーエバー タッグマッチ 92分一本勝負>

〇DSL、小島マイケル

 14分2秒、ダイビング・イナバウアー⇒方エビ固め

木藤拓也、●クズ殿with ZIGORO

 

 DSL最後の闘いが終わった・・・・かに思われたが、本番はここからのスタートであった。

「これで終わりでいいんですか?DSLと闘いたい奴出てこいや~っ!」木藤の叫びと共に、DSLランブルがスタートした。

326、SAKURA、ランバージャック、浦野裕太、ボクシングマシーン、(め)組マシーン、ZIMA吉田、次々に登場するDSL所縁の選手達が、入れ替わり立ち代わりDSLに送別の攻撃を連発する。

 既に、ランブル前のタッグマッチでヘロヘロのDSLは青色吐息。

 レスラーの山でピンするも、何とDSLはこれを跳ね返す。

 (め)組といえば空手マミーも切っては切れない存在。登場するや出場選手を蹴散らし、DSLと一騎打ち。重たいキックの連発で、卒業を祝福する。この後登場の、阿斗がマミーを場外に投げ捨て、マミーの役割は終了した。

 後で判明するのだが、このランブルは総勢30名参加。この時点で参加選手は半分にも届いてない状況だったが、DSLが限界を通り超えているのは誰の目にも明らかだった。

 実はランブルの言い出しっぺもDSLであった事もこの後、判明。出場選手は、DSLの最後に敬意を表して集まった。

 決してメジャーとは言えなかったが、DSLのプロレス活動には、地味だけどプロレス愛を感じられ、それ故、これだけ多くのプロレスラーが集まり、厳しくも温かい送別の攻撃を行った。

小野寺雅俊選手も、キレのある動きで存在感を発揮した。

 kyoheiのキャメルクラッチに合わせ、キングペンギンの低飛行ドロップキック炸裂。厳しい攻撃の連続に、時折、弱音を吐きながらも、DSLは最後まで闘い続けた。

 DSLのピンチにタコ乳頭乱入。小野寺に毒霧、返す刀でkyoheiにキック、更にはキングペンギンと次々となぎ倒す。

 トレイン攻撃串刺し3連発、バルス金子のラリアット、ワイルドポニーのニールキック、ナカタユウタのダイナミックなキックがDSLを連続で襲う。

 ワイルドポニーのダイビング・ムーンサルトは距離が遠く膝がDSLの首元に当たり、悶絶のDSL。

 川田由美子が登場、ムチ攻撃にアベケンと塙が、我もとばかりに攻撃を受け痛喜び。

 試合はDSLとアベケン、塙が組み、磐城利樹、武士SAMURAI、ワイルドベアー組との6人タッグの様相を呈す。とは言っても、当然、攻撃はDSLに集中。磐城のブレーンバスター、SAMURAIのデスバレーボム、ベアーのバックドロップと厳しい攻撃3連発。ほぼKO状態のDSLを残しリングを去った。

 最後に登場したマッチョ・マイケルズとDSLの一騎打ち。申し合わせによる場外乱闘でファンサービス後、リング上で闘いに。DSLの最後を送るに相応しい組み合わせが実現した。

 最後はマイケルズのスワンダイブ式ダイビング・ボディプレスで、長い闘いにピリオドを打ち、DSLが解放された。

 

<DSLランブル 時間無制限1本勝負>

〇マッチョ・マイケルズ

 23分54秒、ダイビング・ボディプレス⇒片エビ固め

●DSL

 

※他出場選手:326、SAKURA、ランバージャック、大仁田ブ厚、浦野裕太、ボクシングマシーン、(め)組マシーン、ムービースター竜平、ZIMA吉田、空手マミー、阿斗、エリリン高木、ビッグ・バクエイ、アスカ、大腸ケア、kyohei、キングペンギン、小野寺雅俊、タコ乳頭、ワイルドポニー、バルス金子、ナカタユウタ、川田由美子、安部健治、塙純一、磐城利樹、武士SAMURAI、ワイルドベアー

 引退セレモニーでは、参加選手の寄せ書き、ワイルドベアーから花束贈呈、SAKURA選手より手作りのベルトが贈られた。

 この日、会場には来れなかったが、世界のTAJIRI選手からも、歯に衣着せぬ、ユニークだけど、心のこもったメッセージも贈られ、和気あいあいとした中にも、感動的なセレモニーとなった。

 胴上げのラストはお約束のリング上落下。

アクトレスガールズも加わり、参加全選手で記念撮影。DSL最後の(め)組プロレス興行は超豪華版となった。

 (め)組プロレスの象徴でもある「どインディ無差別級選手権」タイトルマッチがマッチメイクされ、大会を盛り上げた。 

 重量級とは思えぬ見事なブリッジでスープレックスを爆発させる浦野、この後、手を放しランバージャックを放り投げる。

 幻の必殺技、パロスペシャルも披露。

 浦野とランバージャックの対決は、重量級同士の迫力あるぶつかり合いとなった。

 熱戦で、この後、ランバージャックはTシャツを脱ぎ捨て闘った。

フィニッシュとなったスライディングDから~の浦野のデスバレーボムが炸裂。


<どインディ無差別級選手権試合 60分一本勝負>
〇浦野裕太(王者)

 15分7秒、デスバレーボム⇒方エビ固め

●ランバージャック(挑戦者)

※浦野がタイトル防衛に成功。

 アクトレスガールズ提供のタッグマッチは、8人の美女が入り乱れ目まぐるしい攻防が展開された。

 試合開始より、終わりまで見せ場の連続で、タッグなのに8人がほぼ休みなく動き続ける試合展開。見る側も大変だが、闘ってる方は尚更で、相当な練習を積み重ねているのがうかがえた。当日はアクトレスガールズ目当ての観客も多く、大会に華を添えた。

 どの選手も甲乙つけがい位スピーディであったが、この試合で、ひと際目を惹いたのは万喜なつみ。フィニッシュは、一瞬何が起こったのかと思わせるくらい衝撃的であった。


<チョリソプロデュース・アクトレスガール提供試合 30分1本勝負>
安納サオリ、〇万喜なつみ、本間多恵、角田奈穂

 9分28秒、とびつき柱回転エビ固め

●高瀬みゆき、五十嵐乃愛、清水ひかり、青野未来

 試合開始前、先日お亡くなりになられた、二代目覆面太郎(篠真一さん)のご冥福を祈り、追悼展カウントゴングが鳴らされた。

 加藤選手が(め)組のマットに上がっているのも斬新に思えたが、(め)組軍対DFC軍のコンセプトの試合だったようだ。アベケンとの絡みは、さながら湘南プロレスでも見ているようでもあったが、スイングする攻防は、大会をビシッと引き締めた。

DFC軍の勝利。


<(め)組軍対DFC軍 20分1本勝負>
アスカ、安倍健治、●塙純一 

 8分30秒、ダイビング・エルボードロップ⇒片エビ固め

〇加藤茂郎、三代目覆面太郎、ワイルドワン

 DFC認定無性別級選手権王者決定戦として行われた4Wayマッチ。326は他3出場選手を「動物、女、ミイラ」と名指ししタイトルマッチの意義に苦言を呈した。試合では326の髪の毛がターゲットとなり、精神的苦痛を味わう展開となる。

 写真は、場外でSAKURAの椅子攻撃を受ける326.尚、この試合は、場外でお客様タッチすると、場外カウントがリセットされるルールが採用。思う存分場外乱闘が展開された。

 パンディータと空手マミーの対決は、なかなか絵になる。

 マミーの跳躍力抜群のジャンピング・ギロチンドロップは、巨体だけに迫力満点だ。

 他選手が場外乱闘の中、リング上にいた326。レフェリーの場外カウント20が入り、呆気なく326の勝利が決まる。

 勝ってしまったが、いらないベルトを渡され途方に暮れる326。ベルトの貰い手を捜すも見つからず。

<DFC認定無性別級選手権王者決定戦 時間無制限1本勝負>
〇326 vs ●SAKURA vs ●パンディータ vs ●カラテ・マミー

 9分25秒、3名同時リングアウト

 大仁田厚引退試合でも実現した、無刺鉄線電流爆破風デスマッチまでもが、第1試合で行われ、会場を温めた。


<無刺鉄線電流爆破風デスマッチ 15分1本勝負>
●太仁田ブ厚

 7分58秒、ラリアット⇒体固め

〇黒田哲広

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