歌舞伎町プロレス旗揚げ戦で大仁田厚が大暴れ!血の海に沈むエース美月凛音 | プロレス表舞台の放浪記

プロレス表舞台の放浪記

一プロレス・ファンから、電子書籍『プロレス表舞台』を立ち上げた斉藤雅治が、プロレスと関わった日々を想いのまま、書き綴る。


 昨日は新宿フェイスで開催された「歌舞伎町プロレス」旗揚げ戦を取材してきました。
「歌舞伎町プロレス」とはホストクラブROMANCE(歌舞伎町)で、3年連続No.1ホストに輝くという特異な経歴を持つプロレスラー、美月凛音が立ち上げた団体だ。客席には2万円で、プロレス観戦しながらも現役ホストが接客をするというホストシートも設けられ、テーブル付きの席でシャンパン1本サービスもされる画期的な企画も行われる。ホストクラブで通常であれば、2時間10万円してもおかしくない内容だが、好きな人にとっては破格の低料金設定だ。
「プロレスを見に来て、ホストにハマったり、ホストの常連がプロレスにハマったり・・・」と冗談とも本音とも取れる話もあったが、プ女子が注目される時代に合った、面白いコンセプトのプロレス団体が、歓楽街の象徴的街、歌舞伎町に誕生した。
 勿論、どんなに企画が面白くても、肝心のプロレスがダメなら問題だが、その点も含めて体感しようと取材した。

 試合は全5試合、それぞれ思考を凝らされ、楽しませて頂いたが、今回はメインに照準を絞り、レポートさせて頂く。
 カードは美月凛音がMIKAMI、三富政行とタッグを組み、大仁田厚、佐野直、翔太 組と対戦。結論を先に言えば、思っていた以上の熱戦。凛音の新団体に対する決意を感じさせた。
試合は大仁田の独壇場、他の5選手と比べ、圧倒的なオーラを感じさせた。普段は異彩を放つ佐野直選手も、大仁田の前では普通に見える。
試合序盤で、イケメンが鮮血で真っ赤に覆われた凛音に、館内からは、女性ファンの悲鳴。凛音に対して華を持たせる事なく、加減なしのテーブルや椅子攻撃を繰り返す大仁田。それでも凛音は、何度も立ち上がる。凛音の試合は数試合しか見た事がないが、これまで見た彼の試合とは明らかに違っていた。ハッキリ言えば、大仁田に何もさせてもらえなかった。最後は、3人がりのサンダー・ファイヤー・パワーボムを連発され、2回は跳ね返すが、3発目、遂に力絶えた凛音。大仁田と凛音では役者が、あまりに違い過ぎた。凛音は旗揚げ試合で、ほとんど自分の攻撃で見せ場を作ることなく玉砕した。
 私は、これで良かったと思う。勝ち負けの結果がプロレスの全てではない。格好いいプロレスを披露するよりも、この日の何度も立ち上がる凛音に、魂を感じた。おそらく、それを分かって大仁田は、凛音に厳しい攻撃をあえて仕掛けたのではないか。もし、そこで立ち上がれなければ、そこまでの存在。
ホストに一体何が出来るのか、その答えをリング上で示した凛音、メッセージは観客にも届いたようだ。

 試合後、会場裏での公式会見、真摯なコメントをする凛音の前へ、突然姿を現した大仁田は
「お前の、プロレスが好きだっていうのは伝わったよ。お前の根性だけは認める」
と凛音にエールを送り、その場を去った。

次号『プロレス表舞台』特別増刊号は「まるごと1冊24時間プロレス」と題し、編集は全て終了し、業者イーブックス・パブリッシングさんへ発注済み。近日中にアマゾンより販売予定です。
尚、「歌舞伎町プロレス」旗揚げ戦の全貌については、その先、『プロレス表舞台』創刊号に掲載予定、楽しみにお待ち下さい。


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