こんにちは ema です。
今日も浜松は雨模様 少し肌寒いです。
コンプレッションスプリングのパッケージも大分進んで
来ました。
長い事がこのスプリングの特徴ですが、当初は色々と
試行錯誤がありロールさせるのに苦労していました。
ロールさせるには柔らかいスプリングを使いたい
↓
柔らかいスプリングを使うと車高が確保できない
↓
車高が確保できるスプリングに交換
↓
ロールしない→レバー比を内側にして硬いバネに変更
↓
バッテリーやウェイト等で重量を増やす
↓
重量が重いと運動性能が悪くなる
今まであったスプリングでは、レバー比の調整や重量を
重くする事によってロールはするのですが
他の車との走行性能差が少し大きかったように感じました。
重量増は控えめで走行性能を犠牲にしないでさらに
ロールするようにと考えられたのがこのスプリングです。
スプリングが柔らかくても長ければ車高が確保できますし
コーナーリング中の遠心力が発生した時に、縮んでいる
スプリングを伸ばす力が発生しますので、少ない力で
(重量が軽くても)よりロールする方向に力が発生すると
考えられます。
*1G状態でリバウンドが取れるように調整して下さい。
(車を置いた時にスプリングが縮んで車高が下がる状態)
1Gでリバウンドが無い状態だと、普通の硬いスプリングと
同じになってしまいます。
1G荷重時のダンパー/サスストロークが可視化出来るシミュレーター公開!
シミュレーターの活用事例
車高は良く動く脚を意識して、ちょっと高め、ボトムと
リバウンド量は同じ割合にしたいとします。
こんな感じにしてみましょう!
1G荷重時
最低地上高:10mm
サスボトム量:10mm
サスリバウンド量mm:10mm
シャーシとスプリングのデータはこんな感じ。
車両データ
リア荷重1000g(片輪荷重500g)
スプリングレート39g/mm (コンプレッションスプリング9.25巻)
セットの手順はこんな感じで。
まず、シャーシにダンパーを取り付ける前に。
1.ダンパーの作動量の確認する。
(例)ダンパーの作動量は10mmだったと仮定。
2.レバー比の適正値を想定する。
ダンパーの作動量10mm、
必要なサスのスイング量は20mm
(ボトム量10mm+リバウンド量10mm)であることから、
レバー比は、
ダンパーの作動量÷サスのスイング量
:10㎜÷20mm=0.5(50%)。
ダンパーの作動量10mmをしっかり生かしつつ、
サスストロークを20mm確保する為に必要なレバー比は
0.5(50%)付近。サスアーム長の中間点
が理想と考えられます。
もし、上記の条件でダンパーの取付け位置外側、
レバー比1側に近づけた場合、
サスアームのスイング量は20㎜以下になってしまい、
逆に0.5(50%)よりも内側にセットした場合、
サスアームのスイング量20㎜に対し、ダンパー作動量は
10㎜以下になるので、ダンパーの性能を生かし
切れてない方向にいきます。
以上を踏まえて、今回はダンパーはサスアームの
50%付近にセットします。
ここでシミュレーターに各数値を入力し計算を実行します。
車重:500g
バネレート:39g/mm
レバー比:0.5
自由長:45mm
セット長:24mm
結果が図のようになり、シミュレーション上では理想的な
数値が出ました。
この条件で、実際に組んでみて実際に1G最低地上高が
10mmになる様、ダンパーのアジャストダイアルではなく、
ショックタワーの高さ調整部、
ダンパーのボールエンドの長さ調整、有る場合は、
ダンパーの車高調機能を使って合わせます。
アジャストダイアルを回してのプリロード調整で車高を
変える事も出来ますが、この場合、ボトムとリバウンドの
比率も一緒に変わってしまいます。
(よく言われているピストンの位置の事です。)
厳密に言うと、車高調整は車高調機能で調整し、
ボトムとリバウンドの比率調整はプリロードで調整が
理想と思われます。
実車では車高調機能で車高を変えていますが、
R/C界はプリロード調整で
車高を変えるのが定石になってますね。。