一時の一部分だけで全体を変えようとするのは危険な発想だ

 

羽田空港での衝突炎上事故、一昨日も昨日も今日も発生というような事故ではない!

 

日本においては十数年、数十年に1件あるかないかの非常に数の少ない事故だ。

 

その非常に発生件数の少ない、発生確率の低い一時の事故での出来事を取り上げて全体を変えようとするのは、発生確率の低い事への対処によって他の部分において発生確率を高めてしまう可能性が出てくる

 

一時の一部分だけにしか視野が向かない人の思考では全体は見えていない。

 

 

飛行機からの緊急脱出時において、基本、荷物は持たずとなっているはずだ。

 

荷物を持って脱出しようとする者が多くいたことにより、脱出しきれず犠牲者が多数発生した飛行機事故もある。

 

 

 

さて、ペットを機内の持ち込んだ場合、今回の事故発生時の緊急脱出と同じ時間で脱出が完了するだろうか?

 

ペットを抱えて脱出しようとする者がスムーズに脱出できず、後ろに並んでいた乗客が犠牲となった場合どうしますか?

 

そこまで考えての主張なら聞いてもよいが、一時の一部分の出来事から一点のことしか考えていないようなら、その主張を聞く価値は無い。

 

 

 

「他の人の命を脅かすことなく、自分のペットの命を守るには?」をじっくりと考えてみては如何か?

 

飛行機を利用しないで移動するとか、そもそもペットを連れて移動しないとか、他の人の命を脅かさない方法はありそうなものだ。

 

あなたの希望を叶えたことにより他の人の命が奪われたらどうするか?など、一時の一部分の一点だけではない広い視野での思考を身に付ければ、SNSも世の中ももう少し穏やかになるだろう。

 

 

 

【追記】脱出時「荷物取り出す人、取り乱す人いなかった」

 

読売新聞 「『荷物取り出す人、取り乱す人いなかった』『脱出後はCA指示で10人ずつ手つなぎ円陣』乗客男性が当時の様子語る」

 

 

 

荷物を取り出す人、取り乱す人が居なかったからこそ、短時間に全員が脱出できたのでしょう。

 

この時、ペットを機内に持ち込んでいたら、絶対に飼い主はペットを抱えて脱出しようとするだろうし、ペットは置いて脱出してくださいと言われたら取り乱すことだろう。

 

頻繁に発生する事故ではないのに、これを機に「ペットを機内に」などとなったら、今後の航空機事故の際の脱出は今まで以上に時間を要し、助かる命も助からなくなることにもなるだろう。

 

一時の一部分だけを見るのではなく、全体を見てバランスよく考えることが重要だ。