「人権啓発」に怯えて何気ない一言さえも言えない世の中になる

 

「何気ない一言」さえも言いづらい状態にされることも「人権侵害」では?

 

要はバランスの問題でしょう。

 

そのバランスを保つには広い視野での客観視とどのように傾くかを予測する想像力!

 

周囲が見えないよう目を閉じ、集中することなく何も考えずに片足立ちすればバランスを崩す。

 

「人権啓発」ばかりを見て周囲を見ず、「人権啓発」ばかりを考えた結果、バランスを崩しているのでは?

 

 

 

「家事しながら、社長なんてほんとすごいよ!」

 

↓啓発ポスター:女性の心の声

(それって女性だから?)

 

↓私の心の声

 

(いえいえ、勘違いしないで、男性であっても誰であっても、家事しながら社長なんてすごいと思っていますので。)

 

(あなたは私が男女差別するような人だと思ってるの?心外だわー)

 

(自分が女性ということを意識し過ぎでは?)

 

(お互い心の中でどう思っているかはわからないのよ、お互い様ってこと!)

 

 

 

「上手におはしで、うどん食べるのね~!」

 

↓啓発ポスター:外国人の心の声

(それって外国人だから?)

 

↓私の心の声

 

(いえいえ、私は外国人のあなたがお箸を上手に使いこなせることを知らないので。ただそれだけのことよ!)

 

(自分が外国人であることを意識し過ぎでは?)

 

(あなたが私が何を上手にできるのか知らないのと同じように、私もあなたが何を上手にできるのか知らないの、お互い様ってこと!)

 

 

 

 

「男女どっちの気持ちもわかるんじゃないん?」

 

↓啓発ポスター:LGBTの人の心の声

(それってLGBTだから?)

 

↓私の心の声

 

(いえいえ、LGBTの人に限らず、あなたは男性目線でも女性目線でも物事を客観視できる人なのかな?と思っただけよ!)

 

(自分がLGBTであることを意識し過ぎでは?)

 

(世の中LGBTの人たちがテレビでも活躍しているので、そんなに意識してないし、あなたもそんなに意識しなくてもいいのでは?)

 

(ただ、理解しようとしても本人にしかわかり得ないことは絶対にあるので、100%理解しきるのは無理なのよ、その点はあなたも理解してね。お互い様ってこと!)

 

 

 

 

「お一人で遠いところすみません!大変だったでしょう?」

 

↓啓発ポスター:障害者の心の声

(それって障害者だから?)

 

↓私の心の声

 

(いえいえ、勘違いしないで、私は障害の無い人に対しても同じ思いで同じ言葉をかける人ですよ!)

 

(それって私が偏見を持った人だと思ってるの?心外だわー)

 

(自分が障害者であることを意識し過ぎでは?)

 

(お互い心の中でどう思っているかはわからないのよ、お互い様ってこと!)

 

 

 

相手を貶めようとして言ったわけではない言葉にまで過剰に反応する必要ありますか?

 

私のことをあなたは完璧に理解することなどできない、あなたのことを私は完璧に理解することなどできない。

 

その人のこれまでの人生経験、今抱いている思いを予め知る人などいない。

 

なのに、「相手のことを理解したうえで発言しろ!」みたいに、「なにげない一言で、傷つく人がいます。」などと脅されても・・・

 

 

 

「なにげない一言」の積み重ねでその人を知り、ある程度の予測ができるようになって、その人が傷つくような言葉を避けるようになれる。

 

そうやって人間関係を築き上げていくものなのに、それが難しくなれば、他人のことなど考えない世の中になるばかり。

 

他人の人権をより考えない世の中になる。逆効果ということ。

 

 

 

男性が女性への理解が足りず傷つけてしまうこともある、女性が男性への理解が足りずに傷つけてしまうこともある。

 

日本人が外国人への理解が足りずに傷つけてしまうこともある、外国人が日本人への理解が足りずに傷つけてしまうこともある。

 

LGBTへの理解が足りずに傷つけてしまうこともある、LGBTの人も相手への理解が足りずに傷つけてしまうこともある。

 

障害者への理解が足りずに傷つけてしまうこともある、障害者も気にかけてくれる人への理解が足りずに「それって障害者だから?」などと傷つけてしまうこともある。

 

結局、世の中、特に相手を貶めようとせず普通に生きているならば、「お互い様」ということ。

 

その「お互い様」の範囲内にまで「人権啓発」を掲げてもっと配慮しろ、なにげない一言さえも言うなと制限をかけるような行いは、「お互い様」で保ってきた世の中のバランスを崩すことになる。

 

 

 

「お互い様」で保ってきた世の中のバランスが崩れるとどうなるか?

 

「金を払っている客だぞ!、土下座して謝罪しろ!」

 

「横断歩道で歩行者のために車が停止するのは当然でしょ!、ゆっくり堂々と横断歩道を渡り会釈なんかも必要ない!」

 

こんなギスギスした世の中になるだけ。

 

 

 

サービスに対しお金を払ってくれてありがとう、サービスを提供してくれてありがとうのお互い様精神。

 

横断歩道で止まってくれてありがとう、私も車を運転する時は横断歩道で歩行者のために停止しよう!

 

横断歩道で歩行者のために停止するのは当然のことなのにありがとうをくれてありがとう、これからも横断歩道で歩行者のために停止しよう!

 

「お互い様」の世の中であれば、良い関係がさらに広がるばかりなのに、その「お互い様」で保ってきたバランスが崩れたら、自身のことばかりを考え、他者とは当たらず触らずとなり、人間関係がさらに希薄なものとなり、助け合う世の中ではなくなる。

 

過剰な「人権啓発」が世の中のバランスを崩し、結局は「人権」を「お互いに助け合い守り合う人権」から、「個々で主張する人権」にしてしまい、容易に侵害されてしまう弱々しいものになってしまう。

 

そうは思いませんか?