運転手の退職を引き留められなかった経営者のその思考では人は集まらない
こんなことを言うと、「どれだけ経営が大変かわかっていないから言えるんだ!」と反論したいことだろう。
なら、「そんなやり方で人が集まると思ってるのか?」と返してやる!
読売新聞 「バス停30か所に『子供にまだまだ金がかかる』と運転手の退職理由を掲示…社長『減便の説明求める利用者多い』と外さず」
バス運転手1人が退職したことで減便となったため、その退職理由をバス停に掲示しているようだが、なぜ理由まで公開する必要があるのか?
その退職理由は、
「拘束時間が長すぎて自分の時間が取れない。子供にまだまだ金がかかる」というもの。
社長は、
「これまでの減便時に、『運転手はなぜやめたのか』と説明を求める利用者が多かった。一般の人には個人(運転手)は特定されない」
と主張し、掲示を継続しているとのこと。
退職理由まで掲示することで、「それなら仕方ないか・・・」と思って欲しかったのか、減便は退職した運転手のせいで社長の責任ではないと思わせたかったのか。
どちらにせよ、退職した時や何かの際にバス停などに掲示されるような会社に率先して勤務したいと思う人はいないだろう。
そのやり方や退職理由を見て世の中はどう思うか。
「あぁ、運転手さんは拘束時間が長くて、育児に困るほどの給料しかもらえないのか・・・」
「退職するとこんなやり方で掲示されちゃうのか・・・」
「え!、減便の理由を退職者のせいにしたいの?」
「これ、退職者に対する嫌がらせ?」
などなど、新たな運転手さんが勤務したくなるような要素はまったく無いと思うのだが・・・
結局、より人が集まらなくなるのでは?
このやり方で、多くの利用者が「それなら仕方ないよね」と思ってくれて、「拘束時間が長すぎて自分の時間が取れなくても、子供にまだまだ金がかかってもこの会社のために頑張ります!」という新たな運転手さんが来てくれたらいいですね。