日本の地方自治体の長を経験しただけの人が世界情勢にまで?
飲み屋でおっさんが世界情勢についてくだを巻く程度なら問題ないが、これをさも熟知しているかのように装ってテレビで声高にやっているのは如何なものか?
発言内容からその知識や情報の量が何となくわかるのだが、素人が見ても橋下徹氏の知識や情報には偏りと量の少なさを感じる。
おまけに、本質と現実を見失ってもいる。
もはや、デマや誹謗中傷と紙一重の状態。
国際政治学者 篠田英朗氏への反論にも疑問が多数
『アゴラ』さんに拙文を掲載していただきました。
— 篠田英朗 Hideaki SHINODA (@ShinodaHideaki) April 3, 2022
橋下徹氏に見る憲法学通説の病理 https://t.co/3AGy621eFI
おそらくは、篠田英朗氏のこの記事を読んでの反論なのだろうが、本当に読み込んでの反論なのかも疑わしい。
国際法学者篠田氏の大きな間違い)篠田氏が僕のことを色々言っているが、お互いに世界観が違うことは当たり前のこと。それを篠田氏は学者がよくやる橋下の勉強不足だ、無知だ、平和ボケだと批判してきたので議論にならなかった。今回は理屈で来たので理屈で返す。
— 橋下徹 (@hashimoto_lo) April 3, 2022
「僕は考え方や価値観の違う相手でも尊重し侮辱はしない。」
では、篠田英朗氏に対する、「いよいよ頭がおかしくなったな。」や、「まるで大日本帝国軍のバカ官僚そのものやな。」というツイートも、篠田英朗氏を尊重したもので、侮辱ではないと?
「国民と接していない学者は平気でこういうことを言うんだよな。」も、自身の勝手な妄想による決めつけでしかないだろうし・・・
「篠田氏の「戦争は交渉の一部」という持論をそのまま認めれば、まさに国家権力が軍事力を行使する場面で国民の命を度外視することが無制限に許されてしまう。」
篠田英朗氏は、「戦争は交渉の一部なのだから、戦争をしろ!」と言っているわけではなく、現実としてそうだと言っているのだろうに・・・
「戦争は交渉の一部」を認めようが認めまいが、現実としてロシアが軍事力によってウクライナを威嚇し、さらには軍事力を行使してウクライナ全土の支配を試み、それが失敗し、今は東部と南部の支配と領土化を試みており、既に国民の命を度外視することが無制限に許されてしまっているのだが・・・
「それを防ぐのが憲法。」だと橋下徹氏は言っているのだが・・・現実は・・・
「戦争は交渉の一部」とは持論とか認める認めない云々ではなく、現実としてそうなってしまうということ。
国際法があろうが、憲法があろうが、現実として今そうなっている。
「篠田氏はネットのコメント・反響だけで国民の声の多数を判断しているようだが、これは選挙をやったことのない学者ならではの感覚。」
これも、橋下徹氏の勝手な妄想による決めつけでしかない。
少なくとも、篠田英朗氏はネット上だけで生活している人ではなかろう。過去には実際に紛争地域にも行き、活動をしていた人物。
橋下徹氏こそ、紛争地域に行ったことも無い、外交を経験したことも無い、国際問題の解決に携わった経験も無いコメンテーターならではの感覚で主張しているのでは?
「篠田氏の考えを篠田氏がいつもバカにしている情報番組や街頭演説で披露してみたらいい。自分が思っているほどの反響はないはず。」
これも、橋下徹氏の勝手な妄想による決めつけでしかない。
実際にやってみなければ「反響はない」かどうかはわからない。
そもそも、「ネットのコメント・反響」は取るに足らず、「情報番組や街頭演説の反響」こそが本物だと考えている時点で、世の中を見誤っているのではなかろうか?
「僕は昔からいつもこのスタイルでネットの中でのこの程度の批判はいつものこと。それでも選挙では勝ち続けた。」
自身で言ってしまっている、「昔から・・・」という思考が、今という現実を見ていない、見えていないことの表れだろう。
そのうえ、「選挙では勝ち続けた」という主張。
いつの話をしているのだろう?
橋下徹氏の選挙での勝利は、丁度クリミア侵攻の2014年3月が最後だったような。
8年前の話だ。
「ネットの中でのこの程度の批判はいつものこと。」とか、「それでも選挙では勝ち続けた。」などと、8年前と同じ感覚で世界とネット上の意見を見ているようだが、
8年の間に1000万人以上ものテレビよりもSNSなどのネットを見る有権者が増え、その人数以上のテレビしか見ない有権者が減っている。
しかも、その間に選挙権が18歳からに下げられてもいる。
それに、橋下徹氏を支持している人すべてが、常に橋下徹氏を支持するわけでもない。
これまでの橋下徹氏の主張には賛同しても、今回のウクライナ侵攻に対する主張には賛同できない人もいる。
フォロワー数の割に「いいね」の数が少ないこと、実際にフォロワー数が減少し続けていることなども考えてみては?と思う。
8年前と同じ感覚でネットやテレビを考えているとしたら、やはり、現実を見誤っている可能性が高い。
「戦争は交渉の一部という主張は篠田氏の活動領域では受け入れられても、今の日本全体で受け入れられるわけがない。」
だから、「戦争は交渉の一部」というのは現実としてそうだという意味であって、日本全体で受け入れられなくても、他国が日本に軍事侵攻すれば嫌でも「戦争が交渉の一部」になる。
現実を見ろ!
「考えの違う相手の意見を批判するときに『病理』なんて言ったら議論になれへんで。あなたの癖なんやろうけど、俺から見たらあなたの方が病理。」
「病理」とは、その意見に対する批判ではなく、その思考が生まれる原因についてという意味だろうに・・・
「あなたの癖なんやろうけど」も橋下徹氏の勝手な妄想による決めつけでしかない。
「勉強不足とか平和ボケとか。俺もあなたが経験したことのないことを経験してるし勉強もしてるんやからな。」
勉強ねぇ・・・
プーチン大統領が「NATOの東方拡大がロシアにとって脅威だ。」と言えば、それがロシアによるウクライナ侵攻の原因だと受け取るその思考で、勉強してると?
政治家が言ったことは真実だとでも?
「軍事演習後に撤収する」⇒侵攻しました
「チョルノービリで核兵器開発、生物兵器・化学兵器開発」⇒事実なし、その後のロシアによる反論もなし。
「NATO東方拡大が脅威だから」⇒NATO加盟断念しても侵攻止まらず
どこに真実がありました?
勉強しているなら、自身が主張する「政治的妥結」とやらで、ウクライナ国民が未来永劫平和に暮らせる根拠をウクライナ国民が納得できるよう説明してみればいい。
それを聞いた日本国民やウクライナ国民が納得できれば、橋下徹氏への支持が増え、批判も減ることだろう。
未来永劫が無理なら、「約何年間」でもいい、ある程度の具体的な期間とともに、ウクライナ国民がどこでどのような生活が送れることになるのかを納得できるように説明してみてはどうか?
その根拠や目途も無い状態で「政治的妥結」だの、「国外退去して20年後に国を立て直せばいい」だのと言っていたわけではあるまい。
あともう一歩、納得できる根拠さえ説明すれば完成する主張なのに、なぜ、説明しないのか?
根拠なんて無いから?
まさか、ウクライナ国民の命や運命を根拠ない持論で危険に晒そうなんてことは無いですよね?
「愛する家族を失った人」、「今沖縄戦と同じような壮絶な苦しみの中で呻いている人」、「今すぐに命を絶つことになる人」たちを救いたいのですよね?
だったら、「政治的妥結」でウクライナ国民が今後平和に暮らせる根拠を、国外退去して20年後に国を立て直せる根拠を、ウクライナ国民が納得できるよう説明すべきだし、日本国民からの支持も得たいなら、日本国民にも納得できるように説明するのが筋でしょう。
75年以上も北方領土を取り戻せていない国もありますけどね。
20年後に領土を取り戻して国を立て直せる秘策でもあるのでしょうから。
ぜひ、不勉強で無知な私でもわかるように説明してください!
そう言えば、ナザレンコ・アンドリー氏が北海道へ行った際に
雑誌への記事ありがとう。新聞広告の見出しを見たけど、僕は奴隷の平和を選べとは言っていない。今回の戦争の本質はヨーロッパにおけるウクライナの政治的立ち位置の問題。奴隷になるかどうかではない。停戦協議の中身を見てください。もちろん東部地域の問題はあるが、それは国民投票で決めることや、 https://t.co/rRYZlGBE2h
— 橋下徹 (@hashimoto_lo) March 25, 2022
「あなたは日本にいる限り奴隷になることはない。こうして北海道を楽しめる。」
「義勇兵に志願したのは立派だけど、結局日本にいて、北海道を楽しみにしている。」
「お金がないから逃げられないという一般市民の状況の報道もある。他方、あなたのように北海道に行ける人もいる。」
「あなたの主張は戦地の戦闘員が言うなら納得できる。しかしあなたは日本の北海道を楽しんでいる。」
「あなたがもし今北海道を楽しむなら、それは外出自粛要請中にクラブに通った国会議員の比にならないくらい批判される行動だと思う。あなたがいくら立派なことを主張しても全く説得力がなくなる。」
「戦地の自国の仲間たちに、徹底抗戦だ!一般市民の犠牲も已むなし!と叫びながら、自分は日本の北海道を楽しむ姿の矛盾、滑稽さに気づいて欲しい。」
「北海道ではSNSの写真に気を付けてください」
などと、北海道へ旅行しに行ったわけでもないナザレンコ・アンドリー氏に対し、橋下徹氏の勝手な妄想と決めつけにより、北海道を楽しんでいることを前提に執拗にツイートしていましたが、ナザレンコ・アンドリー氏は講演のための北海道行きでした。
もはや、誹謗中傷であり、ウクライナ人であるナザレンコ・アンドリー氏への侮辱にもなろう。
「僕は考え方や価値観の違う相手でも尊重し侮辱はしない。」?
言葉と行動が一致していない。
言動が一貫していない者ほど信用ならないと考える人は多いだろう。