圧倒的な軍事力を持ち核兵器までちらつかせるロシアとの戦争を防ぐには?

 

玉川徹氏

「攻め込まれたから戦うというが、人が死ぬんですよ。どうやったら、この戦争が起きなかったかを、ボクは考えているんですよ!」

と発言し、どうやら考えてはいるようだが、答えは出まい。

 

 

 

民族の違いを見つけては、そこにロシア系住民が虐げられているという話を捏造し、「平和維持」などという名目を掲げてロシア軍が入り込み、その地域を実効支配し、結局は独立国として勝手に承認する。

 

ざっくりと言えば、ジョージアやモルドバがこんな感じで侵攻され、領土の一部を奪われたままだ。

 

2014年にウクライナも同じやり方でクリミア半島とウクライナ東部を上っ面では親ロシア派武装勢力というロシア軍が武力で紛争状態を作り出し、「平和維持」などという名目を掲げてロシア軍が入り込み実効支配し、

 

2022年にその続きを再開し、さらに実効支配地域を増やそうとしたのが現状だ。

 

 

 

玉川氏の話の中でウクライナがミンスク合意を破ったような言い方をしていたが、2014年からの8年間もの間、中身はロシア軍の親ロシア派武装勢力がウクライナ東部で頻繁に攻撃を繰り返していた。

 

その間を世界は見て見ぬ振りをしていた。

 

あまり報道もされず、実態が世界に伝わっていなかった。

 

ミンスク合意やミンスク2は、ロシアにとっては橋下徹氏の言う「政治的妥結」でも「本当の合意」でもなく、「相手が合意に反した」と難癖をつけるための前準備でしかないということ。

 

 

 

ロシアのプーチン大統領にとっての最重要課題は、「ウクライナの中立化」でも、「平和」でも、「人権」でも、「自由」でも、「命」でもなく、「旧ソ連時代のような領土」だ。

 

つまり、その領土のためなら、平和を壊そうが、他国はもちろん自国の国民の人権や自由や命がどうなろうが問題ないという思考。

 

だからこそ、民族の違いがあれば、それを利用して民族紛争を作り上げ、さも、それを収拾させるかのように「平和維持」を名目にロシア軍を侵攻させ実効支配しようとする。

 

だからこそ、NATO加盟など一切表明もしていない時からモルドバにロシア軍を侵攻させ駐留させ続けている。

 

 

 

このような思考を相手に戦争を起こさないためにどうすべきか?

 

答えはこれしかない。

 

プーチン大統領がクリミア半島が欲しいと言えば黙ってクリミア半島を渡し、キーフが欲しいと言えば黙ってキーフを渡し、ウクライナが欲しいと言えば黙ってウクライナを明け渡せば戦争にはならない。

 

玉川徹氏や橋下徹氏はそうしろと言っているに等しいが、そうしたところで、次はモルドバやジョージアが狙われる。

 

戦争にはならないが、これが平和か?