プーチンにまともな政治をする気が無かったら?

 

そもそもの前提が整っていなければ政治も妥結も不可能

 

 

橋下徹氏の主張は、プーチン大統領がまともな政治家であることを前提としている。

 

そのうえ、プーチン大統領の本当の目的、最終目標が何なのかも不明確。

 

ウクライナがNATO加盟を断念すればプーチン大統領はロシア軍を撤退させ侵攻前の状態に戻るとでも思っているのだろうか?

 

 

 

もし、プーチン大統領の目的、最終目標がウクライナのNATO加盟断念ではなく、ウクライナの国土だとしたら、ウクライナはどのような譲歩をすればよいのか?

 

現状におけるロシア側の主張は、ウクライナのNATO加盟断念はもちろん、中立化と非武装化、しかも、それは一時的なものではなく未来永劫、そのうえ、クリミア半島とロシアが実効支配しているウクライナ東部もそのままロシアに支配させ続けろ、当然、こちらも未来永劫。

 

というものだ。

 

ウクライナがこの条件をのみ戦争状態が停止、ロシア軍が撤退したとして、プーチン大統領の本当の目的、最終目標がウクライナ全土の実効支配やロシアとの併合だとしたら、後は簡単だ。

 

NATO加盟もせず、中立で他のどの国とも軍事同盟や協定を結ばず、非武装化で国を守る武力も無い。

 

ウクライナ国民はどうすればいいのか?

 

是非、橋下徹氏に良い案を出してもらいたい。

 

ところだが・・・

 

 

橋下徹氏は答えられず司会者に助けられた。

 

 

 

プーチン性善説なのか知らないが、実にお気楽な発想だ。

 

武力で支配し、当初は聞こえの良いことを言っておきながら、次第に支配を強め、権利を侵害し、時には命まで奪われながら支配され続けているチベットやウイグルのようにならぬにはどうすべきなのか?

 

この危険性を排除できない限り、ウクライナが安易に譲歩し妥結することなどできないだろう。

 

日本人だって経験している事実だ。

 

終戦後、非武装となった日本人がシベリアでどのような扱いを受けたことか。

 

現状のチベットやウイグル、過去のシベリア抑留など、前例がある以上、そのことを考慮せずの妥結などはあり得ないのが常識だろう。

 

 

 

橋下徹氏は「妥結」までの思考でしかないようだが、「妥結」が本当の妥結にならないことは歴史を振り返ればわかること。

 

橋下徹氏の言う「妥結」の後のことまで考慮するのが本当の「妥結」であり「解決」になる。