酒を提供する飲食店に対し金融機関が働きかけるようにとか、酒を提供する飲食店に対し酒の卸売業が酒を販売しないようにといった、飲酒をさせないことで感染拡大を抑えようとする政府のやり方は随分と遠回りのような気がする。

 

私が政府なら、酒を飲んでも飲まなくても、飲食時に会話する際には飛沫を防ぐようマスクを着用するなり何かで口を塞ぐなりを習慣化させることに注力する。

 

飲酒で感染するのではなく飛沫で感染するのだから、感染源として明確になっている飛沫を防ぐよう訴える。

 

 

 

菅首相は福井県で行っている政策「おはなしはマスク」について福井県知事から直接話を聞いていたはずだが、あれはどうなったのだろう?

 

私はてっきり、飲食時における会話の際にはマスク着用を習慣化、もしくは、義務化でもするのかと思っていたが、政府は何もしなかった。

 

 

 

酷く酔っ払った人に「おはなしはマスク」なんて言ったところで従ってはくれないだろう。

 

だが、そういった一部を除く他の多くの人たちが「おはなしはマスク」を習慣化できれば、現状よりも感染確率が下がるのは確かだ。

 

なぜなら、先述したように飲食、飲酒で感染するのではなく、その際の飛沫で感染するのが確かなのだから。

 

全員ができずとも、今よりも多くの人が習慣化できればそれでOKなのだ。

 

交通事故をゼロにできないのと同様に、ウイルス感染をゼロにすることもできない。

 

少しでもその可能性、確率を下げることができればそれで成功と言えよう。

 

 

 

酒を飲みすぎ酔っ払って「おはなしはマスク」を疎かにし感染するような者は諦めるよりほかない。

 

飲酒運転はやめろ!と法律で決められていても、飲酒運転をして事故を起こす者が絶えないことからも、どうしようもない者は存在する。

 

このような人は飲食店で飲酒しなくても、自宅や屋外で仲間を集めて飲酒するだろう。

 

なので、飲食店で酒の提供を制限しても意味がない。

 

一部のどうしようもない人は諦め、飲食時の会話の際にマスク着用や口を塞ぐことを習慣化できる人たちで世の中を何とかするしかないのが実態だし、その方が手っ取り早い。

 

 

 

現状における感染を分別すると、

 

●医療従事者などウイルス感染しやすい場で勤務している人の感染

 

こちらは、ワクチン接種が進んだことで減少しているようで、最近は医療機関での集団感染のニュースも聞かない。

 

●普段から感染対策に気を付けていても感染してしまう「うっかり事故」的な感染

 

普段から運転には気を付けていたのに車を壁に擦ってしまったみたいな、なぜそうなったのか原因がよくわからない感染は今後も一定数起こり続けるだろう。

 

●家族が感染して家庭内で感染してしまう「もらい事故」的な感染

 

自分が気を付けていても身近な所での事故に巻き込まれてしまうような感染も防ぐのは難しいだろう。

 

●感染対策が疎かになるような無謀なことをして感染する「危険運転による事故」的な感染

 

飲酒運転や過度な速度超過など、無謀で危険な運転をして自ら事故を起こし、周囲の他の人も犠牲になるような事故。

 

こういった事故は法律で禁止しても防げないのが実態なので、こういった感染や集団感染も防ぐのは難しい。

 

 

 

現状、医療従事者の感染は減少しているのでもはや問題ないと思う。

 

あとは「うっかり事故」、「もらい事故」、「危険運転事故」をどう減らすかが問題だ。

 

実際の交通事故をゼロにできていないことからも難しいことだと分かるだろう。

 

ゼロは目標だが、達成は夢のまた夢で、如何に事故発生確率を下げるかが重要だ。

 

 

 

飲食店での酒の提供を禁じれば飲酒運転が無くなるだろうか?

 

コンビニで酒を買って勤務中のトラック内で飲酒してしまえば下校中の児童に突っ込んでしまったりする。

 

なので、政府が言っていた飲食店での酒の提供や酒の卸売りを制限したところで効果は薄いと分かる。

 

全体をゼロにすることや飲酒運転をゼロにすることを考えるよりも、全体を減らしていくことを考える方が現実的であり、全体の事故件数(感染者数)を減らすうえで最も効果的だろう。

 

信号機の設置が増えても、ガードレールが増えても、自動車の安全性が高まっても、道路交通法を改正しても事故は起きる。

 

結局、今できる実質的なことは、個人が今よりも気を付けることくらいしかないのだ。

 

 

 

既に会話中の飛沫による感染が多いことは分かっている、ならば、その飛沫をうっかり出さぬよう、受けぬよう、「おはなしはマスク」をできる限り習慣化させれば、「うっかり事故」と「もらい事故」は現状よりも減るはずだ。

 

「危険運転事故」はウイルス感染の仕方の判別が難しい現状においては、法で罰することも難しいので、手の打ちようがない。

 

精々、「飲み過ぎるな!」と注意するしかないが、「飲んで運転するな!」とか「スピード出し過ぎるな!」と注意しても、道路交通法で罰則を設けていても防げていないので、やはり、どうしようもない・・・

 

 

 

まとめると、家に閉じこもらずに感染拡大を抑えるには、ワクチン接種か「おはなしはマスク」という飛沫対策をより強化、習慣化するかの2つしかないということ。

 

酒の制限は効果がありそうで、実質抜け道だらけで効果は薄い。

 

ワクチン接種は1億人が今すぐできることではないので、1億人が今からすぐにできる飛沫対策「おはなしはマスク」を今以上に強化、習慣化させることから始めてはどうだろう?

 

飛沫で感染するのは確かで、その飛沫を防ぐ「おはなしはマスク」を習慣化させるのだから、筋は通っていて間違いではない。

 

少なくとも現状を続けるより感染確率は下がるはずだ。