立憲民主党パートナーの内田樹氏のツイートが目に入ったので、ちょっと触れておこう。
何やら「Air Misty」という特殊薬剤噴霧器とやらを道場に導入したそうな。
Air Mistyという特殊薬剤噴霧器を道場に導入しました。これで空気中のウイルスはほぼ不活性化できるということです。道場内だけは「ウイルスフリー」です。花粉症も大丈夫ですよ。今日の杖道稽古から経験してみてください。
— 内田樹 (@levinassien) May 7, 2021
ほほ~、こういうものらしい。
過去に産経新聞でも取り上げられていた。
産経新聞 「航空機でも使用の除菌消臭剤が新型コロナに有効 大阪大研究グループ確認」
ただ・・・、産経新聞の記事、2020年5月8日のもの。丁度1年前だ。
本当に目に見えて効果があるなら、1年も経っているのだから、今頃、世界中のあちこちで採用され、世界中で感染拡大を抑えていることだろう。
説明や試験結果を読むと、水溶液自体にはそれなりに効果があることがわかる。
ただ、空間除菌という行為自体に本当の意味での感染防止効果があるかどうかは疑問だ。
ウイルスが単体で空間を浮遊することはなく、感染源の主は飛沫に含まれているウイルスだ。
この「Air Misty」で室内の家具等に付着しているウイルスを不活性化することは可能かもしれないが、机の裏側など、手で触れる場所ではあるが、水溶液のミストが付着せずウイルスを不活性化できていない箇所が残っている可能性はあるだろう。
また、感染の主は飛沫感染であり、「Air Misty」を使用していたとしても、ダイレクトに飛沫を吸い込んでしまえば感染は防げない。
なので、「Air Misty」を使用していても、マスク着用は変わりないし、「Air Misty」で室内を死角なしに完璧にウイルス除去できているとも断定できないので、接触感染も気にしなければならないことに変わりない。
結局、マスク着用などでの飛沫感染対策と、手を洗わずに顔には触れないという接触感染対策は同じようにし続けなければならないということ。
私の個人的な見解としては、ウイルス感染しウイルスを含んだ飛沫を発する人が居れば、空間除菌をどれだけしようが意味がなく、接触感染対策としても完璧かどうかがわからない以上、気休めでしかない。
本当に「Air Misty」で「ウイルスフリー」となり感染が防げるなら、政府批判ばかりしていないで、立憲民主党と一緒になって政府に「Air Misty」設置義務化でも訴えてはどうだろう。
普段は立憲民主党パートナーとしてなのか、猛烈に政府批判をしている内田樹氏だが、空間除菌や飛沫感染、接触感染に対する知識、認識に疑問を感じてしまう。
この程度の知識、認識、非科学的で曖昧な状態で、日々、政府批判をしていたのかと思うと、残念を通り越して呆れてしまう。
内田樹氏は武道家でもあるようだが、道場で武道を学び、たとえ敵でも敬意をもって接することを教えられた私から見て、内田樹氏の政府批判の仕方に相手への敬意はあまり感じられない。
この点についても残念なことだ。