やはり報道は様々な思惑などが含まれることもあり、一つの報道だけで断定してはいけない。

 

イスラエルのワクチン接種について、民放は「ワクチン接種により感染者減少」という報道をしきりに行い、ワクチン接種で感染拡大を抑えられるという主張をしたいのだろうが、

 

今日のNHKのニュースを聞いていたら、「ワクチン接種が進みつつも思ったほど感染者が減っていないイスラエル」というような言い方をしていた。

 

私個人としても、ワクチン、ワクチンと騒いでいた割にはイスラエルの減少は日本よりも緩いし、ワクチン接種がイスラエルの次に進んでいるUAE(アラブ首長国連邦)では未だに減少に至っていないので、現状を抑えるにはワクチンよりも人々の行動だろうなと思っている。

 

 

 

報道などではイスラエルのワクチン接種率が3割と報じているが、それすら本当なのか?と疑問に思う。

 

日本経済新聞の「チャートで見るコロナワクチン 世界の接種状況は」を見ると、2月1日更新のグラフでは人口100人あたり「52.3回」とある。

 

 

ワクチン接種は1人2回必要なので、52.3回は26.15人分となる。

 

実際は、まだ1回目の人もいるわけだから、2回目まで完了している人は100人あたり20人程度なのでは?

 

少なくとも、このグラフからは、3割である100人あたり30人が2回目の接種まで完了しているとは読み取れない。

 

「26」を四捨五入して「30」とし、100人あたり30人で約3割と報じているのだろうか??

 

 

 

では、その世界で最もワクチン接種が進んでいるイスラエルの感染状況は?というと・・・

民放曰く、国民の3割がワクチン接種を終え、かつ、ロックダウンも継続中でこの状況。

 

では、イスラエルの次にワクチン接種が進んでいるUAEの感染状況は?というと・・・

民放がイスラエルのワクチン接種を3割と言うなら、UAEは2割がワクチン接種を終えていると言えるだろう。

 

UAEのその他の対策については情報が少なく不明確だが、ロイター通信の「COVID-19 TRACKER」を見ると、イスラエルよりは緩いようだ。

 

REUTERS COVID-19 TRACKER アラブ首長国連邦

 

ロックダウンの項目を見ると、教育機関は政策なし、職場は全国で休業・時短要請、在宅は政策なし、国境管理は入国者に対する検疫実施程度。

REUTERS COVID-19 TRACKER イスラエル

 

ロックダウンの項目を見ると、教育機関は地域によって一部閉鎖、職場は全国でエッセンシャルワーカー以外全面的に閉鎖、在宅は例外を除き全国で在宅要請、国境管理は全地域からの入国禁止。

 

民放曰く、イスラエルは3割がワクチン接種完了、なぜか報道では一切触れないが、UAEは2割がワクチン接種完了と、3割、2割の違いはあれど、他国に比べてワクチン接種が桁違いに進んでいる2か国だが、イスラエルは緩やかな減少傾向にあり、UAEは減少どころか増加傾向にある。

 

この違いは何の違いによるものか?

 

ワクチン接種の3割と2割の違いによるもの??

 

いやいや、結局、ロックダウンなどの行動制限の違いではありませんか?

 

イスラエルでもワクチン接種の効果はまだ出ていないと私は考えている。

 

 

 

ちなみに、まだワクチン接種の準備すらできていない日本の感染状況は?というと・・・

しつこく言うが、民放曰く、国民の3割がワクチン接種を終えているイスラエルよりもさらに強い減少傾向にあるではないか!

 

日本の減少傾向は明らかにワクチンの効果ではなく、人々の行動によるものだ。

 

このことからも、現状の感染拡大を抑えるにはワクチンよりも人々の行動の方が効果的というのが、現状における客観的な事実だ。

 

ワクチン接種は次、もしくは次の次の感染の波を抑えるものと考えた方がよいだろう。

 

 

 

それともう一つ、

 

1月26日のCNNの記事では、12万8,600人のうち、2回目が終わって1週間以上経過した後の検査で陽性反応を示したのは20人とあった。

CNN 「2度目のワクチン接種後は『陽性率0.01%』 イスラエルの速報値」

 

 

実際には、12万8,600人のうち20人が陽性ということは、「陽性率0.015552・・・%」

 

1月28日の時事通信の記事では、16万3,000人のうち、2度目のワクチン接種後10日以内にウイルスに感染したのは31人とある。

時事通信 「ワクチン有効性『92%』 ファイザー製2度接種で―イスラエル」

 

 

16万3,000人のうち31人が陽性ということは、「陽性率0.019018・・・%」

 

もうさすがに、「陽性率0.01%」とは報道できないだろうし、陽性率がアップしている!

 

現状における客観的な事実によると、ワクチン接種後の陽性率は0.02%だろう。

 

東京都民1,400万人がワクチン接種したとして2,800人が陽性者、日本国民1億2,600万人がワクチン接種したとして2万5,200人が陽性者となる計算だ。

 

計算上、現状の日本よりも多い感染者数となってしまうので、ワクチンを接種したとしても、感染予防、感染対策はこれまで通り続ける必要があるということだろう。

 

そうすれば、次の感染の波は小さく抑えられるかもしれない。

 

ワクチンの効果がどれだけ持続するか、ワクチンが変異種に対してどれだけ対応できるか次第ではあるが。

 

 

 

相変わらずマスコミは、自分たちの都合で数値を捻じ曲げたり、都合の悪い部分は報じなかったりするのだなと、改めて思った。

 

報道を鵜呑みにせず、現状における客観的な事実と照らし合わせて読まないとダメだこりゃ!