YAHOO!ニュース 「イスラエル、人口の約27%にワクチン接種でようやく新型コロナの感染者数が減り始めた」

 

 

イスラエルは"感染者ゼロ"には程遠いが、新規感染者数の1週間の移動平均と3日間の移動平均はともに減少し始めた。

 

イスラエルでは人口の4分の1以上にCOVID-19のワクチンを接種して、ようやく新規感染者数が減り始めた。

 

イスラエルの人口は約900万人。その約27%の約243万人が1回目のワクチン接種を終えているとのこと。

 

ちなみに、現在の累計感染者数は約57万6千人。イスラエル国民の約6.4%が感染。

 

大雑把に言えば、その6.4%は新型コロナウイルスに対する免疫を保持している。

 

それをプラスすると33.4%となる。

 

ワクチン接種が効果を発揮して感染者が減少し始めたかのように報じているが、このワクチンは1回目の接種後、数週間後に2回目を接種してようやく完了となるもの。

 

1回の接種でも多少の効果があるとしても、そもそも、ワクチンはウイルスをはじくものでも、体にバリアを張るものでもなく、感染した際の発症と発症した際の重症化を抑えるための免疫を保持するものだ。

 

感染自体を防ぐわけではない。

 

感染者が減ったとすれば、それは、多くの人が感染対策を徹底したか、ワクチンを接種したことで感染してはいるものの症状が出ず、感染に気付いていないかのどちらかだろう。

 

実際にイスラエルの感染者数の推移はどうなっているのか?

 

んー・・・ 減少し始めた??

 

30日間で見ても、これだけで「ワクチン接種が」と言えるかどうか・・・

 

そう思いたい気持ちもわからないでもないが、まだ1回目の接種だし、まだ国民の27%だし、ワクチン接種が進んでいない他の国を見ても減少傾向の国があるのだし・・・

 

イギリスでもワクチン接種が始まっているが、イスラエルの27%にはまるで及ばない。

 

それでも、年明けから感染者が減少傾向にある。

 

ワクチン接種よりも、一部地域でのロックダウンや国民の意識の変化が要因だと思う。

 

イタリアもまだワクチン接種が進んでいないが、イスラエルのグラフで減少傾向と言えるなら、イタリアも減少傾向と言えるだろう。

 

ドイツもイスラエルほどワクチン接種は進んでいないが、公共交通機関での医療用マスク着用義務化などの対策を打ち出し、何とかしようとしている最中。

 

イスラエルのグラフで減少傾向と言えるなら、ドイツも減少傾向と言えるだろう。

 

韓国も日本と同様に11月頃から急拡大し、ワクチン接種も始まっていないが、減少傾向になっている。

 

イスラエルのグラフで減少傾向と言えるなら、あのアメリカだって減少傾向と言えるだろう。

 

アメリカでもワクチン接種は始まっているが、3億もの人口なので、全体で見ればまだ微々たるもの、ワクチンの効果とは言えない。でも減少傾向に見えるのでは?

 

何度も言うが、イスラエルのグラフで減少傾向と言えるなら、日本だって減少傾向と言えなくもない。

 

それに日本はまだワクチン接種始まってませんよ?

 

数日間の減少傾向だけで、さも、ワクチンが効果を発揮したかのように報じるのはどうかと思う。

 

大した根拠のない報道、煽るような報道にまんまと煽られたり踊らされたりせぬよう、ん?ちょっと待てよ・・・と立ち止まり、冷静になって客観的事実をもとに報道を見直しましょう!

 

 

 

というように、ワクチンは感染自体を防ぐわけではないので、感染者が減少したとすれば、それは、皆が感染対策を徹底したか、ワクチンを接種したことで感染に気付かない人が増えたかのどちらかだ。

 

ワクチン接種で感染しても無症状や軽症で、なおかつ、他の人に感染させない、さらに、後遺症も生じないのであれば、ワクチンに対して希望が持てる。

 

しかし、ワクチンを接種しても、感染時には他の人に感染させてしまったり、ワクチンにより無症状だとしても後遺症が発生するようなら、感染しないのが一番に変わりはない。

 

 

 

理想は、ワクチン接種で感染時に無症状、かつ、他の人への感染もしない、かつ、後遺症のようなものが後から発生しない、かつ、その効果が一生続くことだが。

 

今のところ分かっているのは、ワクチン接種で感染時に無症状か軽症になり、重症化はある程度防げるというものだけ。

 

ワクチンを接種すれば感染しない?ということも不明。

 

ワクチンを接種すれば感染しても他の人への感染はしない?というのも不明。

 

ワクチンを接種すれば感染して無症状や軽症だとしても後遺症は生じない?というのも不明。

 

ワクチンを接種すれば、その効果が何か月持続するの?というのも不明。

 

インフルエンザワクチンなら、

 

ワクチンを接種しても感染はする。

 

ワクチンを接種しても感染時には他の人へも感染させてしまう。

 

ワクチンを接種してもしなくても感染後の後遺症のようなものはあまりない。

 

ワクチンを接種してもその効果は3~5か月。

 

新型コロナウイルスのワクチンもインフルエンザワクチン程度に考えておいた方がいいだろう。

 

 

 

ちなみに、イスラエルで新型コロナウイルスワクチン1回目の接種を受けた人の新型コロナウイルス感染が確認されている。

 

 

イスラエルのテレビi24Newsは、4500人がワクチンを受けた後に新型コロナウイルスに感染したと報道した。そのうち375人が入院している。

ワクチン接種後、1週間以内に244人、2週間以内に124人、2週間以上経過した7人が入院した。

イスラエル保健省の公衆衛生サービスの責任者シャロン・エルライ=プライス博士によると、現在イスラエルで入院している患者の17%が、病気になる前に新型コロナワクチンの初回接種を受けていたという。

イスラエルは今までで一番多くの人にワクチンを接種している国で、900万人のうち200万人がすでにファイザー社のワクチンの初回接種を受けている。

 

1回目を接種しても2回目までの間に感染してはワクチン接種の意味がなくなってしまう。

 

1回目の接種をしても、2回目の接種が終わり、体内で免疫力が確立されるまで感染を防がなければならないし、その後も感染しないのが一番なのだから、ワクチンがあっても感染対策は今後も必要ということだろう。

 

やはり、一番無防備になる飲食時の感染を如何に防ぐかを考えておくべきでは?

 

 

 

整理すると・・・

 

●PCR検査は検体を採取した日から2日以上前までの状態がわかるもの。

※検体採取当日、前日、前々日に感染した場合は、陰性になる可能性が高いため。

※PCR検査で陽性が判明した時点で既に他者への感染は始まっているので、PCR検査で感染拡大は止められない。

 

●ワクチンは感染時の症状を軽減させるもの。

※ワクチン接種により重症者を減らすことで医療機関の負担を軽減し、医療崩壊を防ぐ効果が見込まれる。

※今のところ、感染自体を防ぐ効果は確認されていないため、ワクチン接種で感染拡大を止められるかは不透明。

 

自身の感染、他者への感染を防ぐには、PCR検査でもワクチン接種でもなく、これまで通りのマスク着用、手洗い、消毒ということになる。