昨年12月中旬にイギリスのジョンソン首相が記者会見し、変異種が見つかったこと、その変異種の感染力が高いことなどを公表した。
HUFFPOST 「新型コロナ変異種とは? 感染力は『最大70%高い可能性』とジョンソン首相。イギリスで急増」
ジョンソン首相は「かなり不確かではある」と前置きした上で、「変異種の感染力は、古い種よりも最大で70%高い可能性がある」と述べた。一方で、ジョンソン首相は「まだ分からないことがたくさんある」ことも強調している。
「感染力が70%高い」、「1.7倍」ということらしいが、まず、そもそも、ウイルスというのは人間が成長したり学習するよりも速い速度で変化しながら生き延びようとするものだ。
人間が昨年1年間の経験を生かせず、今年も同じことを繰り返しているうちに、ウイルスは世界各地で何パターンにも変異し生き延びている。
ウイルスであればそれは当然のことで、新型コロナウイルスに限ったことではない。
インフルエンザウイルスも毎年変異しているので、インフルエンザワクチンも毎年それを予測したうえで作成し直しているのが実態だ。
なので、「変異」については今更騒ぎ立てる必要はない。
問題は、「1.7倍」という数値だ。
ウイルスの感染力を示す国際基準や単位は存在しないだろう。
聞いたことが無い。
となると、「1.7倍」という数値をどのように捉えればいいのか?
ウイルス単体での「1.7倍」なのか?
それとも、街中での感染の広がり速度のようなものが、これまでの「1.7倍」なのだろうか?
なぜか、それすら不確かなまんま1か月近く「1.7倍」という数値だけが繰り返し報道されている。
報道する前に、その根拠をもっと明確にしようとは思わないのだろうか?
今のところ、その根拠は、「ジョンソン首相がそう言ったから」程度でしかない。
しかも、そのジョンソン首相自身が、「かなり不確かではある」と前置きしている。
報道の杜撰さがよくわかる事例だ。
そんな杜撰な報道にまんまと踊らされているのが我々国民。
太平洋戦争時から成長していない・・・
さて、
ウイルス単体での感染力が、これまでの「1.7倍」というなら、「ああ、そうか」と受け止めればいいし、そう受け止めるより他なく、これまで通りに感染予防をし続けるしかない。
しかし、「街中での感染の広がり速度のようなものが、これまでの1.7倍」ということだとすると、その「1.7倍」という数値をそのまま日本に当てはめるのはどうかと思う。
報道などでのイギリスの映像を見る限り、クリスマスの雰囲気が出始める11月頃には、明らかに街中の人たちの行動は緩んでいた。
テラス席とは言え、小さなテーブルを2、3人で囲んでマスクをせずに会話しながら飲食するのが普通のような状態だった。
クリスマスの雰囲気に浮かれ、気が緩み、感染者が増加した状態での「1.7倍」だとしたら、その気の緩みを差し引かないと、変異種の感染力が見えてこないと思うのだが・・・
ウイルス単体で「1.7倍」では受け止めるしかないが、気の緩みなどを含めて「1.7倍」なら、私たちが気を緩めなければ「1.7倍」にはならないということなので、「イギリスの変異種」という報道にいちいち不安を抱く必要はなくなる。
ウイルス単体なのか?、人々の気の緩みなどを含んだ「1.7倍」なのか?をマスコミが取材して報じてくれればいいのだが、なぜかそこまで追究しようとはしない。疑問に思わないのだろうか??
そこにマスコミのご都合主義を感じてしまう。
イギリスの変異種が1.7倍と報じることで国民に不安感を抱かせ、そのはけ口を政府に向けさせ政府をさらに不利な状態にしようとでも考えているのか?などと邪推されても文句は言えまい。
どちらにしても、「1.7倍」だろうが、何倍だろうが、ウイルス単体だろうが、気の緩みを含んだものだろうが、私たちは「かもしれない行動」を心掛け、今まで通りの感染予防策をこつこつと続けるのみだ。
マスコミの報道にいちいち不安感を抱き、ストレス状態になればなるほど、自身の免疫力が低下し、新型コロナウイルスに限らず、感染しやすくなってしまう。
明確な根拠を示さない報道は話半分だと考え、マスコミによる国民免疫力低下策略にまんまとはまらぬよう気を付けよう!