中国で一般市民が消毒液を噴霧しているのを見て、あれは何の液体を噴霧しているのだろう?と疑問に思っていた。
アルコール消毒液なら噴霧したところで、アルコール成分があっという間に揮発してしまい、結局は消毒効果なんぞ無くなるのでは?と思ったり。
次亜塩素酸水だとしたらそれなりに効果があるのかな?と思いつつも、塩素を吸い込んで人体に影響はないの?と思ったり。
そして、最近になり日本で「製品評価技術基盤機構(NITE)」が次亜塩素酸水の有効性は現時点では判断できないと公表。
「次亜塩素酸水を噴霧すれば空間除菌できる」、これも上っ面だけの安易な思い込みなのかもしれない。
そもそも、空気はいつでも動いているので、空間を除菌したところできりがないのだが・・・
塩素消毒された水道水を飲んでも平気なのだから次亜塩素酸水を噴霧しても平気だろうとか、食品業界では消毒用として使用しているのだから平気だろうとか。
実に曖昧な捉え方で空間除菌に使えると考えたのかもしれない。
もう少し考えてみると、水道水は飲んで胃腸に行くが、噴霧されたものは肺に入る可能性が高い。
胃腸と肺は役割が異なり、胃腸に入ったものは体内である程度解毒することも可能だし、尿として体外に排出することも可能だが、肺に入ったものは解毒も排出も困難だ。
そこまで考えて噴霧していたのかな??
それと、食品業界で消毒用として使用しているのも、その消毒後に次亜塩素酸水の成分を洗い流しているようだ。
つまり、その成分をそのままに食品として販売しているわけではなく、成分として良いものではないからこそ最終的には洗い流しているということなのだろう。
そう考えると、濃度にもよるが次亜塩素酸水を噴霧するなんて、あまり良いこととは思えない。
長年肺に吸い込んだ場合にどうなるのかは、まだ誰も分からないというのが現状なのだろう。
少なくとも塩素という物質自体が人体に良いものではなく、人体に影響が出ない範囲で便利に使用しているに過ぎないのだから、もっと慎重に扱うべきものなのだろう。
もっと想像力を働かせると・・・
液体の時の濃度では問題ないとしても、噴霧して水分がある程度蒸発した状態では濃度は変わるはずだ。
通常、液体の状態から水分だけが蒸発していけば、その濃度は高まることになるが、噴霧して濃度が高まったりはしないのだろうか?
そして、濃度が高まった状態の霧状のものを肺に吸い込んだ場合に問題は無いのだろうか?
と、頭を回転させれば疑問点はいくらでも出てくる。
上っ面だけで判断せず、もうちょっと頭を回転させてみることも必要だろう。
これ、批判をするときにも必要なことです。
上っ面だけでなく、中身をよりよく知るよう努力したり、見えていない部分があることを前提に批判しなければならないと思う。