未だにマスクに対して間違った考え方をしている者が多いようだ。

 

一般的な使い捨てマスクや布製マスクに「ウイルスを吸い込まない効果」は無いと言っていい。

 

使い捨てマスクには「花粉やウイルスを99%カット」などと書いてあったりもするが、それは内部に挟み込んであるフィルター単体の機能であって、マスクを着用した状態での話ではない。

 

耳も痛くならない、呼吸も苦しくない、顔にマスクの跡が残らない、そんなマスクにウイルスの侵入を防ぐ能力は無い!

 

原発の廃炉作業や除染作業、感染症に対峙している医師や看護師などが着用しているようなマスク、外したら顔にマスクの跡が痣のように残るほど強く密着するようなマスクでなければ、ウイルスの侵入は防げない。

 

ドラッグストアで売っているような使い捨てマスクや布製マスクが発揮する効果は、飛沫の拡散を防ぐ、飛沫の直撃を防ぐ、喉を潤す程度なのが実態だ。

 

使い捨てマスクを着用し、マスクの周囲をガムテープで顔に接着でもすれば、ウイルスの侵入もある程度防げるかもしれないが、皆さんそんなことしてます?

 

使い捨てマスクに過度な期待をしたり、間違った認識をしていることで、布製マスクの評価を不当に下げてしまっている状態だ。

 

そりゃ、使い捨てができるほど潤沢に使い捨てマスクがあるなら、使い捨てマスクを使い捨てする方が便利だし衛生的でもあるが、使い捨てマスクを使い捨て出来ない状態なら、布製マスクと大差ない。

 

 

 

アスリートと一流仕事人に学ぶココロとカラダを整えるマガジン「CoCoKARA next」に

466億円はドブに・・・アベノマスク「安心の証」製品情報ゼロ、漏れ率100%の衝撃

という記事があった。

 

受け取った都民からは「やっぱり小さい」「横幅が狭い」「色がバラバラ」などの不満が上がる中、不信を強めているのが製品情報が全くないことだ。梱包されているのは、布マスク2枚と「3つの密を避けましょう!」と題したチラシのみ。このチラシには厚労省からのメッセージや注意喚起や布マスクの利用・洗濯方法、日常生活で気をつけることなどが記載されているが、製造者や素材などの情報は一切書かれていない。

確かに、今の時代、製品情報はあった方がいいが、今ネット上や街中で売っている中国製の使い捨てマスクだってパッケージに書かれている情報が正しいものなのか疑問なので、どっちもどっちだ。

 

政府配布の布製マスクで何か問題が発生したら政府や自治体に言えばいい。

 

実際に一度配布したものを回収したり検品し直したりしているのだから、ある程度対応はしてくれるはずだ。

 

「やっぱり小さい」、「横幅が狭い」、「色がバラバラ」といった不満については、物があふれている現代の日本ならではの不満でしかない。

 

今回の新型コロナウイルスに限らず、今後、災害や外的要因での戦争などの混乱が発生しようものなら、そんな贅沢な不満を垂れていられなくなるかもしれない。

 

言うなれば「平和ボケ」の症状の一つだろう。

 

 

アベノマスクにはこうした情報が全くない上、使用効果にも疑問の声が上がっている。

ニュースサイト「AERA.dot」で聖路加国際大大学院の大西一成准教授(公衆衛生学)がこう発言している。

この記事、私も読みました。

 

この記事から何をどう取り上げるのか容易に想像できてしまったが、それが以下のようなもの。

 

 

「ウイルスの取り込みを防ぐという観点から言うと、ほとんど効果がない。布ではフィルターの役割を果たしていないことに加えて、サイズが小さいので隙間ができやすい。一生懸命マスクの周りを押さえて測ってみても、漏れ率は97%でした。人からの感染を防ぐ効果は期待できませんね」(大西准教授)

これは、科学的、医学的な見地からの主張であって、同じような見地から言うなれば、先述したように、使い捨てマスクであっても「耳も痛くならない、呼吸も苦しくない、顔にマスクの跡が残らない、そんなマスクにウイルスの侵入を防ぐ能力は無い!」とも言えるわけだ。

 

つまり、使い捨てマスクのフィルター単体ならウイルスは通さないが、使い捨てマスクにそのフィルターを挟み込んだところで、マスクと顔の隙間からウイルスは容易に侵入するでしょ!ということ。

 

どうせ科学的に検証するなら、布製マスクのデメリットだけを取り上げるのではなく、使い捨てマスクのデメリットも正しく提示しないと、読者は間違った認識を持ってしまう。

 

そもそも、一般的な使い捨てマスクや布製マスクの効果は、「ウイルスの取り込みを防ぐ」というものではない。

 

そもそもの前提からずれている。

 

 

大西氏は届いたアベノマスクの外側と内側の粒子の数を計測。どれくらい内側に入り込んでいるか「漏れ率」を調べたという。5回計測したところ、5回とも漏れ率は100%。外に浮遊している粒子が全て内側に入ってしまっているという。

この「粒子」という言葉が実際に何を指すのか書かれていないが、ウイルスなのか、飛沫の粒子なのか、そもそもどの程度の大きさの粒子なのかもわからないので理解しにくいが、サイズによっては、布製マスクだけの問題ではなく、使い捨てマスクも同様に内側に吸い込んでしまうことだろう。

 

 

素材もメーカーも不明で、感染防止の機能はほぼゼロ。466億円の予算はドブにしてられたようなものなんじゃないか。

※「ドブにしてられた」は記事本文をそのまま記載しています。

ウイルスが侵入するかしないかという観点だけを見て布製マスクを全否定するのはあまりにも乱暴な思考だ。

 

しかも、「AERA dot.」の記事だけで判断するというのは実に浅はか。

 

なぜなら、「AERA dot.」は朝日新聞系なので、明らかに反安倍政権に偏った記事を書くと予測できる。

 

バランス感覚のとれた頭の良い人ならその偏りを考慮し、別の記事なども目を通したりして偏りを補正するものだ。

 

「アスリートと一流仕事人に学ぶココロとカラダを整えるマガジン」と掲げるならば、バランスの取れた偏りのないアスリートと一流仕事人に学ばねば、ココロとカラダを整えるどころか、そのバランスを乱すことになるだろうよ。

 

それに、デメリットだけを見て全否定して捨ててしまえば、466億円の予算をドブに捨てたことになるが、全否定せず防災グッズにでも加えたりして活用すればドブに捨てたことにはならない。

 

 

 

ちなみに、この大西准教授、NEWSポストセブンの記事では、

「確かに、新型コロナウイルスの粒子がマスクを通すか通さないかだけを議論するのであれば、布マスクは不織布マスクに比べて効果は薄いといえます。しかし、どんなにフィルター性能のよい不織布マスクをつけても、顔にフィットしていなければ鼻や頬の隙間からウイルスはどんどん侵入してしまいます」

ただ、つけても効果がないから使わないと短絡的に考えてはいけません。布マスクでも大きな飛沫を飛ばさないことと、ウイルスの増殖を防ぐ意味で喉の保温・保湿効果はある程度期待できます。他につけるマスクがないならば、布マスクでもつけない選択肢はありません」

と述べています。

 

元々は、使い捨てマスクより効果が低いから政府布製マスクは無意味などと全否定するような偏った主張はしていないのですよ。

 

引用先の「AERA dot.」が政権批判のためにデメリット部分だけを取り上げて記事を書いたことで、さも、無意味かのような印象を読者に与えてしまっているが、大西准教授本人は、

 

「つけても効果がないから使わないと短絡的に考えてはいけません。」

 

「布マスクでも大きな飛沫を飛ばさないことと、ウイルスの増殖を防ぐ意味で喉の保温・保湿効果はある程度期待できます。」

 

「他につけるマスクがないならば、布マスクでもつけない選択肢はありません」

 

と主張しているのに、政権批判を強めるために都合の悪い部分は取り上げないという捻じ曲がったことをするから、世の中も捻じ曲がってしまうのだ。

 

この捻じ曲がりに気付かずに記事を読んでいたり、このような考えや主張に扇動されていては、自身の考えや精神までも捻じ曲がってしまう。

 

ココロとカラダを整えるだけでなく、様々な記事や主張の上っ面だけで判断せず、その主張の裏までも見通し、自身で主張の偏りを補正できるようにアタマも整えねば、無駄にストレスを強めたり、本当に正しい物事が見えなくなったりして、自身が損をするだけだ。

 

 

 

本質を見失わず、一本の真っすぐな筋を通すこと!

 

これが一番大切だ。