マスコミが「PCR検査、PCR検査」とやたら連呼することで、PCR検査の本来の役割、検査にかかる費用、検査による医療機関の負担、検査時の危険性、PCR検査の意味などを理解していない者までもが「PCR検査をさせろ」と言うようになってしまったではないか!
マスコミは言葉を無責任に垂れ流すだけで、こういったことに対する責任感など微塵も感じていないのだろう。
その証拠に、テレビも新聞も訂正、謝罪は目立たぬようほんの少しの時間、ほんの少しの紙面でしかしない。
今、マスコミは「抗体検査、抗体検査」と連呼している。
そのうち、「抗体検査をしてくれ」と医療機関にさらなる負担をかける人も出てくるのだろう・・・
で、どのような人がPCR検査を要望しているのかというと
NHK NEWS WEB「『安心のため』のPCR検査 希望者相次ぐ 新型コロナ」
記事によると、職場の上司に指示されて、感染していない証明としてPCR検査を希望する人が相次いでいるらしい。
マスコミがPCR検査を絶対条件かのように、「PCR検査を増やせ」、「PCR検査で感染拡大を止めろ」、「韓国はPCR検査で感染拡大を抑えた」などと主張するものだから、PCR検査がさも絶大な効果を発するもの、PCR検査は確実なものかのように思えてしまったのだろう。
■PCR検査の本来の役割とは
PCR検査は感染の有無のための検査ではない。
症状が何によるものなのかを診断するための検査だ。
しかも、その精度は良くて70%の精度とも言われている。
だからこそ、医師の診断とセットでなければ、100%近い精度にはならない。
日本でのPCR検査陽性率が高いのは、医師の診断とセットで実施しているからだ。
医師の診断なしにPCR検査だけを実施すれば、感染しているのに陰性だったり、感染していないのに陽性といった間違いが30%ほど発生するということだ。
■PCR検査の費用
今は国費で検査できるが、保険適用で4,000円ほどと政府が決めていたことから、実際には1万数千円かかるものだろう。
本来の目的ではない「証明書」として検査するのに、1件あたり1万数千円費やされるのは税金の無駄だ。
■医療機関の負担
ただでさえ忙しい医療機関が、本来の目的ではないただの証明書がわりのPCR検査を実施など迷惑だ!
PCR検査1件するために、防護服、マスク、手袋、ゴーグルやフェイスシールドなどを装着しなければならず、ただでさえ限りある防護服やマスク、手袋などが消耗されることになる。
■検査時の危険性
証明書がわりのPCR検査のために不特定多数の人が出入りする医療機関に行ったことで、これまで感染していなかった人が感染する可能性を高めてしまう。
■PCR検査の意味
PCR検査は検体を採取した時点での状態を検査するもの。
検体を採取した時点においてウイルスが検出されなかったとしても、検体を採取したその数分後、数時間後、数日後に感染してしまえば意味が無いし、場合によっては検体を採取したその時に感染するリスクだってある。
また、ウイルスが検出されなかったとしても、その精度から100%保証されるものではないので、「感染していませんでした。」という結果ではなく、「今回採取した検体における今回の検査においてはウイルスは検出されませんでした。」というニュアンスの結果でしかない。
よって、検査後も感染していないという証明にはならないし、そもそも、ウイルス感染していないという証明にすらならない。
つまり、PCR検査をしても、結果を目にした瞬間だけの安心感でしかないということ。
その数分後、数時間後、数日後には、再び、自身が感染しているのではないか?という不安に陥るだけだ。
医師にとっては診断のための道具として役立つものだが、一般人にとって役立つものではないということ。
証明にならない証明書がわりとして、また、ほんの一瞬の安心感のためだけに、生活を削って戦っている医療従事者に負担をかけ、限りある物資を消耗し、自身の感染リスクを高め、本来なら1万円以上かかる費用を国民の税金から払い、PCR検査受けますか?
上っ面だけで判断せず、もっと勉強をしてから発言、行動すべきだ!
マスコミはもちろんのこと、日本人全体的に勉強不足!