そろそろ次の段階へ進んではどうだろう。
格差が広がり、企業のトップが多額の報酬を受け、その企業の末端にはいつ首を切られるかわからない状況下で働く多くの人がいる。
企業のトップは人件費をできる限り安くしようするくせに、自身の報酬をカットしようとしない。
自身の働きがその報酬に見合う働きだと自画自賛し、自己満足しているのだろう。
これからの時代は、「実にコストパフォーマンスの悪い人間だ。」と企業のトップを批判する次の段階へ進むべきだろう。
これまでは、企業の業績を向上させたのだから高額な報酬を得て当然という考え方が主流だったが、本当にその額に見合う働きなのか?
誰が検証したのか?
高額な報酬を得ているトップの連中だけで、そう決めているだけのことで、報酬額に見合う働きかどうかの正しい、筋の通った検証結果など誰も示していないのでは?
だからこそ、これほどの報酬を得ているのに、この程度の働きしかしていないの?と指摘されても正当な反論などできないわけだ。
どこどこの社長がこの額をもらっているのだから、といった子どもみたいな理由しかない。
下部に対しコストパフォーマンスを要求するならば、トップもコストパフォーマンスを考慮すべきだ。
日産のカルロス・ゴーン氏は毎年9億円程の報酬を得ているが、その額に見合う働きをしていると誰が決めたのか?
どうせ、このような役員報酬を決めるのは、もらう本人達だろう。
株主総会などでの決議が必要かもしれないが、案を出すのは役員報酬をもらう本人たち。
日産よりも業績の良いトヨタのトップはカルロス・ゴーンの3分の1程の報酬だ。
普通に考えたら変だろう。
トヨタを基準に考えたら日産のカルロス・ゴーンはもらい過ぎ。
そして、トヨタの豊田章男社長の方がコストパフォーマンスが良いと言え、日産のカルロス・ゴーンはコストパフォーマンスが悪い人物と言えよう。
下部のコストカットは躊躇なく行うが、自分自身のコストカット、もしくは、コストカットとして自分自身をカットすることは行えないわけだ。
これからの時代、企業のトップも下部と同様に評価されるべきだろう。
トップと言えど、コストパフォーマンスの悪い人物はカットしていく。
そもそも、1人の人物に10億円の報酬を与えるのと、その分の額を社員に分配するのと、どちらが企業の業績向上に効果的かを検証したことがあるのだろうか?
もしかしたら、1人の優秀な人物だけに10億円与えるより、数百人、数千人の社員に分配した方が業績向上するかもしれない。
そもそも、10億円もらえなければ企業のために働きたくないというような人物を尊敬するような社員は多くないだろう。
これからは企業のトップのコストパフォーマンスを考える時代になるべきだ。