福島第一原発の廃炉作業に21兆円だってさ。

 

当初予想は11兆円、それが現段階で21兆円、さて、10年後にはさらに何兆円必要になるのか。

 

21兆円あったら何ができるでしょう?

 

個人としてではなく、もちろん国としての話。

 

様々な政策を実行できたことでしょう。

 

20兆円もあれば、日本の海底資源の実用化も可能だったことでしょう。

 

20兆円を景気対策に使用したら・・・

 

20兆円で老朽化している日本全国のインフラ再整備なんかも・・・

 

と考えると、実に腹立たしい。

 

これではっきりとしたはずです。

 

この日本において、原発は安い発電方法ではなくなった。

 

そして、今後30年、40年、もしかしたら50年以上も日本経済の足を引っ張る存在になったということ。

 

それでもなお、原発は安価な発電方法で必要なものだと主張する人たちがいるわけですが、その主張は事故を起こさないことを前提とした主張に過ぎない。

 

事故が発生した現段階において、その主張に説得力は無い。

 

1度でも事故を発生させれば、何兆円、何十兆円もの損失を日本に与えることが明らかになった今、今後も原発を使用し続けるということは、2度目、3度目の可能性があり続けるということになる。

 

使用を停止し、核燃料を冷却した状態で保管していれば、自然災害などによって爆発的な損害が発生することは無いだろう。

 

しかし、原子炉で核燃料を使用し続けている時に冷却できない状態が発生すれば、再び、爆発的な損害を日本に及ぼすこととなる。

 

損害が発生し、現に20兆円も無駄に失われることが判明しているにもかかわらず、再びそうなる可能性を持ち続けてもなお原発に頼ろうとするその思考はまるで理解できない。

 

誰も責任取れないくせに主張だけするという筋の通らぬ行いだ。

 

再び原発事故が発生した際には、俺が20兆円払うと約束できるのであれば、原発使用を主張すればよい。

 

責任取らない、取れないのであれば、主張する権利は無い。

 

それが筋だろう。

 

あーあ、20兆円も無駄に使うなんて・・・・

 

あーあ、20兆円使えたら年金も福祉も保育も防衛も、そして経済も・・・・・

 

あーあ、福島第一原発事故が今後半世紀もの間、日本の足を引っ張ることとなるわけか・・・・

 

原発を使用し続けていれば、これと同様の事態が2度、3度と重なる可能性があり続けるということを忘れてはならない。

 

私が首相なら、20兆円で海底資源の実用化を果たし(まぁ、足りるか知らんが・・・)、原油の価格交渉やロシアなどとの外交交渉を優位に進められるようにするのだがねぇ・・・

 

何十年後かに、原発廃炉費用の20兆円が無かったら、日本はこんな風になっていた、なんてことも言われることだろう。

 

2009年に当初想定していた津波よりも規模の大きな津波の可能性があると指摘された時点で、政府や東京電力が非常用発電機を屋上などに移設するなどしていれば・・・

 

たったそれだけのことをしていれば、福島第一原発事故は防げた可能性が高いのに・・・・

 

たったそれだけのことをしなかったがために、多くの福島県民が損害を被り、今後半世紀以上も困難な廃炉作業をし続け、20兆円以上もの金が消えていくわけだ。

 

明らかに当時の政府と東京電力の怠慢が原因なのに、どちらも責任を取り切らない。

 

結局、国民の税金が使われ、国民の足を引っ張ることになる。

 

にもかかわらず、政府は原発再稼働を目指しているという、どこにも筋が通っていない今の日本。

 

良い方向へと進むわけがない。

 

今後、半世紀に渡って日本経済の足を引っ張るのは原発である。

 

原発を稼働させ続ければ、さらに足を引っ張る可能性があり続けるということだ。